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連載クローズアップ

五代目襲名の桂三木助が語る「これからの落語にできること」

桂三木助(落語家)――クローズアップ

2018/08/04
五代目桂三木助さん

 昨年9月、真打に昇進し、桂三木男改め、五代目桂三木助を襲名。さる6月15日、有楽町朝日ホールで行った襲名披露興行は、師匠の金原亭馬生(ばしょう)はじめ、笑福亭鶴瓶、立川志の輔、立川生志(しょうし)と、江戸・上方の大先輩の師匠方が一堂に会する、賑々(にぎにぎ)しくも華やかな披露になった。

「前の鶴瓶師匠が新作落語の『青木先生』で、場内の笑いを全部さらって行った後です。『うわぁ、この後に(高座に)上がりたくないなぁ』とちょっと思いましたが、私の披露目(ひろめ)ですので、私が出なければ会が終わらない(笑)。鶴瓶師匠以上に笑いを取ることは絶対不可能ですので、枕も振らずに、すぐ『五貫裁き』を語り出しました」

「五貫裁き」は名奉行として知られる大岡忠相(ただすけ/越前守)が登場する「大岡政談」。この演目を選んだ理由の1つは、会場の朝日ホールが、噺に出てくる南町奉行所のあった場所の近くだから。もう1つの理由は、故立川談志師匠に教えて貰った演目だったから。

 一門の弟子以外には、ほとんど稽古を付けなかった談志師匠に、「三木男はいい!」と無性に可愛がられて、「芝浜」や「五貫裁き」の稽古を付けてもらった。

今年6月15日、東京・有楽町朝日ホールで襲名披露興行を行う。故立川談志師匠に教わった「五貫裁き」を熱演。写真提供CONCEPT LAB
6月15日有楽町・朝日ホールでの襲名披露口上。落語の襲名では、本人は顔をあげたまま、何も話さない。(写真左から)立川生志、立川志の輔、本人、金原亭馬生、笑福亭鶴瓶の各師匠。写真提供CONCEPT LAB