文春オンライン

連載テレビ健康診断

NHK『まんぷく』、理由がないのにやめられない理由とは?――青木るえか「テレビ健康診断」

『まんぷく』(NHK総合)

2018/11/12
note

見ずにいられない理由とは?

 話の進み方や人物造形が自然、ナレーションで説明しすぎない、適度に波瀾万丈……と、このドラマを見ずにいられない理由を考えてみたが、どれも当たってない気がする。福ちゃんやお母さんが自然とは思えんし。波瀾万丈もわりとよくある流れだし。視聴率いいらしくネットの分析記事をわりと読むが、安藤サクラが主役であることが最大の功績のようで、……そうなのか。

安藤サクラ ©文藝春秋

 今のところ主人公の義兄ふたり(大谷亮平と要潤)と萬平さんの自称親友(桐谷健太)の行く末がどうなるのかが心配で心配で、幸福な年寄りになってほしいとそればっかり考えている。早く最後の結末まで知ったうえでさらに「先が見えない!」とドキドキしながら見守りたい。この三人だって普段好きでもなんでもないのに。このドラマのこの役でだけ、強烈に私を惹きつける。理由はわかんないけどドラマの完成度が高い、ってことだろうか。誰か私にこのドラマの良さを分析して教えて。すっきりしてドラマに没頭したい。

『まんぷく』
NHK総合 8:00〜8:15
https://www.nhk.or.jp/mampuku/

NHK『まんぷく』、理由がないのにやめられない理由とは?――青木るえか「テレビ健康診断」

X(旧Twitter)をフォローして最新記事をいち早く読もう

週刊文春をフォロー