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カット料金が3000円の店と、6000円の店…美容師が教える、2倍近い料金差の「正体」――2023年上半期BEST5

2023/08/22
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 理由は、「高価な薬剤」は“使用感の良さ”を重視して開発されるのに対し、「安価な薬剤」は無駄を省いて安く作られるからです。薬剤は髪にダメージを伴うことがほとんどなので、そのダメージが軽減されるものが良いとされます。ですが、ヘアケアに配慮した原料ほど高価だったり、ヘアケアの成分を添加するプラスの費用がかかることで、「高価な薬剤」は必然的に費用がかかるのです。

「高価格帯」と「低価格帯」、美容師のおすすめは?

 美容室のカット料金は、繁華街など地域的な競争の激しい地域の場合、「高価格帯」と「低価格帯」では、およそ2倍近い金額差があります。このことから「安くてお得」がいいか、「高くても上質」を求めるか、お客様のニーズも二極化していることが窺えます。

 ですが、安さによる集客力は言うまでもなく圧倒的です。どの美容室を見ても「初回〇〇%オフクーポン」と銘打たれ、新規顧客の獲得合戦が行われています。割引クーポンは、「お得感」と「お試し」の要素を兼ね備えていて、仮にその選択が失敗だったとしても、「通常料金」より「お試し価格」で損する方が、諦めもつきやすい。

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 そのため、「低価格帯の美容室」のように、競争から「安売り」に走る美容室は多くあります。

 いち美容師としては、「上質」を求めるなら「高価格帯の美容室」がオススメです。「高価格帯の美容室」は「低価格帯」と比較して高額に見えますが、実は適正価格です。

 どんな働き方であっても、美容師が仕事に対する真っ当な対価を得て、お客様も豊かな生活を送れるようになることを、願ってやみません。

2023年上半期「ライフ部門」BEST5 結果一覧

1位:半年で37キロ減量、容姿が変わりすぎて「友だちに気づかれず…」85kg→48kgになった“サバゲー女子”が語る、ダイエット後の変化
https://bunshun.jp/articles/-/65029

2位:カット料金が3000円の店と、6000円の店…美容師が教える、2倍近い料金差の「正体」
https://bunshun.jp/articles/-/65028

3位:「接客業なので、通勤には軽自動車を使っています」それでも“平成生まれの男性”が“昭和の改造車”にこだわり、8代目クラウンを乗り回す理由とは
https://bunshun.jp/articles/-/65027

4位:「普通にナンパしてきた」16歳で両足を失った“車いすモデル”(25)が、歌舞伎町で“チャラ男”に気付かされた衝撃的な事実
https://bunshun.jp/articles/-/65026

5位:入居金6000万円は“掛け捨て”に…77歳、健康体で「高級老人ホーム」に入ってみた
https://bunshun.jp/articles/-/65025

カット料金が3000円の店と、6000円の店…美容師が教える、2倍近い料金差の「正体」――2023年上半期BEST5

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