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「一寸先は分からない。好きなことはやっておかないと」田口トモロヲ(66)が終活をする際に真っ先に処分を考える“ヒミツのアイテム”

田口トモロヲインタビュー#2

2024/04/20

genre : エンタメ, 芸能

note

 自分のサイズにフィットしたのと、あとは戦後の闇市みたいなエリアが、まだそこにはあるんですよね。世代的に闇がない街には魅力を感じないというか、すべてが早くて元気で明るいとね。光だけだと、やっぱり息苦しいんですね。

 駅前の立ち飲み屋なんて、昼間からベテランさんがエンジョイしていて、そういう場所が存在していることに、うれしさを感じます。人生それぞれですから、エンジョイ。

 

長年あたためてきた映画が完成したら、終活に入ろうかな

――6年前、ドラマ「バイプレイヤーズ」の撮影現場に密着取材させていただいたとき、共演されていた大杉漣さんが亡くなられて。

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田口 漣さんは、コロナのパンデミックを知らないわけですから。一寸先はわからない人生ですから、いまできること、好きなことをやっておいたほうがいいなということは、改めて感じました。

 いま「終活」とかさかんにいわれていますけど、隠してあるエロ本とか、処分しておかなきゃいけないとかねえ(笑)。まだ中学生みたいな脳みそかといわれそうですけど、そういうものはちゃんと処分しておいたほうがいいですよ、夕暮れ時の人たちは(笑)。

 

――田口さん、終活はされていますか?

田口 もう少ししたらしようと思ってます。ロンドン公演まではいろいろと忙しいのと、あとはようやくコロナ禍が落ち着いて、長年あたためてきた映画を撮れそうなんですよ。それが完成したら、終活に入ろうかな。

撮影 志水隆/文藝春秋
ヘアメイク 原さとみ

(プロフィール)
たぐち・ともろを/1957年11月30日生まれ。東京都出身。1978年劇団「発見の会」に参加、1982年「俗物図鑑」で映画デビュー。劇画家、パンクバンド「ばちかぶり」のボーカリストを経て、89年映画「鉄男」(塚本晋也監督)に主演し、カルト的人気を集める。2000年~2005年「プロジェクトX~挑戦者たち~」(NHK)のナレーターを務め、その名前を広く知られるように。映画監督作品に「アイデン&ティティ」「色即ぜねれいしょん」「ピース オブ ケイク」がある。最近の出演作に、ドラマ「サンクチュアリ -聖域-」「忍びの家」(いずれもNetflix)、「名建築で昼食を」(テレビ大阪他)など。4月6日からナレーターを務める「プロジェクトX」が新シリーズとして18年ぶりに再開したほか、4月30日~8月24日まで舞台「千と千尋の神隠し」(ジョン・ケアード演出)がロンドン・コロシアム劇場で上演予定(※田口さんの出演は7月21日まで)。

「一寸先は分からない。好きなことはやっておかないと」田口トモロヲ(66)が終活をする際に真っ先に処分を考える“ヒミツのアイテム”

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