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沢尻エリカの代役に抜擢され運命が変わる

 そんな川口の運命を大きく変えたのが、あの女優だ。

「20年の大河『麒麟がくる』に出演予定だった沢尻エリカが、放送直前に麻薬取締法違反容疑で逮捕されたのです」(NHK局員)

9歳年上の沢尻

 “まさかやー!”の事態に代役として白羽の矢が立ったのが、川口だった。

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「知名度やスケジュールなどの条件から、川口が抜擢された。時代劇初挑戦ながら持ち前の根性で、信長の妻・帰蝶役を見事に演じきりました」(同前)

 実は『ちむどんどん』と『麒麟』はプロデューサーが同じ。大河での好演が朝ドラ出演にも繋がった形だ。

離島で培った“動物的な勘”が凄い

 川口がヒロインを務めた映画『聖地X』(21年公開)の入江悠監督が語る。

「撮影の合間に韓国料理を食べている時、川口さんが急に恋愛の話をして、『結婚したい』と言っていましたね。そういうのを隠したりもしないし、本当に正直な人。演技でも同じです。役作りを固める女優さんも多いですが、彼女の場合、川口春奈という人間がそのまま全部出てくる。作品に対する理解力がものすごく高くて、直感で演じるタイプです。演技に関する質問をされた記憶もありません。彼女はお母さんや故郷をとても大事にしていますが、離島で育ったからか、“動物的な勘”が凄いんです」

 雌伏の時を経て、でーじ立派な女優になった。