「これは逆にすごいことやないんか? 将来の自分にとって本当に貴重な経験でもあるはず! これを乗り越えたらすごいことや。これは絶対に大きな財産になるぞ!」
そう考えたときに、こんな経験ができているのは「日本人の中でも僕だけ」なのだと、特別感が湧いてきて、これが本当に大きな勇気となりました。
「楽しいこと、辛いこと、いろいろな感情も含めてすべてが今後に繋がる経験ということ」
「よーし! まずは気づいたことを何でもやっていこう。すべてやろうと思わず、1つひとつ、少しでもいいから努力することから始めよう!」
「球場では雑用でも何でも、手伝えることはいままで以上に率先してやっていこう!」
「とにかく少しでもいいから。一歩だけでもいいから踏み出すんや!」
そんなエネルギーが湧いてきたのです。僕はこれまで、講演などを通してたくさんの方々に何度も話をしてきました。ときには子どもから大人まで、気持ちが奮い立つような話もしてきたつもりです。
「自分が人前で話してきた言葉をそのまま自分に向けよう」
「もう一度自分で身をもって実践していくときがいまなんや!」
そう思えるようになると、落ち込んでいる自分、情けない自分に腹が立ってきました。そしていまの弱い自分も素直に受け入れることができて、自分を奮い立たせる感情が湧いてきたのです。
私を変えた7つの習慣
振り返ると、この旅でこの時期が僕にとって一番辛くもあり、一番大切な日々だったのかもしれません。
さて、やると決めたら行動! です。まず、英語を喋らなくてもできることをやっていこうと考えました。そして、僕が自分のために日々書いていたプライベートの日記を取り出し、表紙に戻りそこに目立つようにこう書きました。
①挨拶を必ずすること。それも笑顔で!
②ほかのコーチが来る前に練習の準備を終えておく
③誰よりもたくさん道具を運ぶ
④時間のある限り球拾いを手伝う
⑤キャッチボールの相手がいない選手を見つけて、自分から声をかけて相手になる
⑥1日1度、少しだけでもいいから誰かに話しかける
⑦人の輪の中になるべくいるようにする