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「ひとりぼっちで死にたくない…」不安を抱える現代人。“孤独に向き合う”ための教えとは?京都・西本願寺に聞く

「ひとりぼっちで死にたくない…」不安を抱える現代人。“孤独に向き合う”ための教えとは?京都・西本願寺に聞く

西本願寺(浄土真宗本願寺派)

note

お寺はお葬式やお墓の管理でしか縁がない場所と思っている人は多い。浄土真宗本願寺派の本山である西本願寺は、終活を前に孤独や不安を感じるあらゆる人に門を開いている。

――現代の終活では「ひとりぼっちで死ぬのが不安」と感じる人が多くいます。浄土真宗ではどう寄り添っているのでしょうか。

尾井 孤独が和らぐようにと「いつもそばにいますよ」と口にするのはたやすいですが、現実はどうでしょう。仏教では「人はそもそも孤独である」と考えます。誰もがひとりで生まれ、ひとりで死んでいく。家族や友人らとの死別はとても悲しいですが、死によってご縁が失われるわけではありません。浄土真宗では、命を終えた後には仏様のお導きで、大切な人々に再び出会えると説かれます。仏様は、弱さや不十分さを抱えた私たちのありのままをそのまま受け入れて、必ず救ってくださる。安心して命を終える居場所があるという教えにあうことは、今を精一杯生き抜く助けになるはずです。

――お葬式や法事などがなくても、お寺に相談しに行ってよいのでしょうか。

尾井 もちろんです。特に西本願寺は「入っても大丈夫かな」と感じる方が多いようですが、いつでもどなたでもお参りいただけます。毎日僧侶が仏さまのお話をしていますよ。正座でなくてはいけない、なんて決まりもありません。お堂で仏様とゆったりと向き合う時間を持っていただきたいですね。

――今をよく生きるために、お寺はどのような役割があると考えますか。

尾井 仏教は、亡くなった人のものではなく、死を不安に思い、今を生きている自分、迷いの中にいる自分のためにある教えです。終活をめぐる不安や悩みを感じたら、いつでも西本願寺を頼ってください。

本願寺
左:参拝教化部 課長 副田 智子さん
右:責任役員 執行 尾井 貴童さん
本願寺
左:参拝教化部 課長 副田 智子さん
右:責任役員 執行 尾井 貴童さん

生前に「法名」や「院号」を受けられる! 生き方を見つめ直す出発点になる
法名とは、仏弟子に与えられる名前です。主に西本願寺で行われる帰敬式(おかみそり)を受けると、本願寺の住職から「釋(しゃく)○○」という法名が授与されます。生きている間に法名を受けることは、阿弥陀さまの教えを知り、生き方を見つめ直す出発点になります。一方、院号は、浄土真宗の発展に特に貢献した人――例えばお寺の門徒総代を20年以上担った人や西本願寺に永代経(えいたいきょう)懇志(20万円以上)を進納した人などを対象に交付されます。

人はひとり。だからこそ、ご縁を見つめたい。

お問い合わせ
本願寺参拝教化部

〒600-8501 京都市下京区堀川通花屋町下ル
TEL 075-371-3738(参拝教化部直通)
お西さんHP「帰敬式」

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