三宅唱は三浦の長男の祐太朗と同い年だが、三浦はたとえ監督が自分よりはるかに年下であっても、『台風クラブ』のときと変わらず、相手とのコミュニケーションを欠かさない。上記の受賞時のインタビューでは、《僕はどんな作品でも、インの前にやりとりさせていただくようにしています。現場に入ると時間がないし、他の方々に迷惑かけてもいけないので、事前にいろんなお話をさせていただいてから入るのが習慣化しているんですね》と語っている(『キネマ旬報』2023年2月下旬号)。

「あと14年で何ができるか」

 三浦は還暦をすぎたころから、「あと何年生きられるだろうか」「あと何年この仕事ができるだろうか」などと、自分に残された時間を考えるようになったという(『週刊新潮』2020年7月30日号)。2018年のインタビューでは、《だいたい先輩方を見ていると80代で亡くなる方が多いんですね。僕も80歳まであと14年。演じられるのはそれくらいかなあと漠然と思っていて、あと14年で何ができるか、どんな役を演じられるのかなって》と、自らの将来を見据えていた(『GALAC』2018年11月号)。

 ただ、具体的にやりたい役があるわけではない。彼に言わせると《俳優というのは受け身なんでね、三浦にどういう役をやらせたいと思われるかが勝負なんです》という(前掲)。これも、30代前半にそれまで自分を縛りつけていたイメージを解き放ってからというもの、さまざまな役を演じながら自信をつけていったからこその発言だろう。

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