チョコレートの原料になるカカオ豆。今、天候不順などの影響で西アフリカでの収穫量が激減して世界中に衝撃が走っている。

 そこで「いつまでもおいしいチョコレートを届けるために何か手を打たねば」と立ち上がったのがサステナビリティ推進部の飯田智晴さん。

 収穫量減の原因が、気候の他にも病虫害、カカオの木の高樹齢化などといろいろある中で、飯田さんが注目したのは肥料の不足だ。

「現状廃棄されているカカオポッドと呼ばれる殻の部分を再利用、バイオ炭を作れば、土壌改良に役立つのではないかと考えたのです」

 さらに、アフリカの土壌は酸性の赤土なので、アルカリ性のバイオ炭との相性が良い可能性が大きい。そこでカカオの未来をともに支える3社、不二製油、MCアグリアライアンス、Olam Food Ingredientsと協力して「カカオポッド由来バイオ炭を利用した再生農業プロジェクト」をスタートさせることになった。

「このままカカオの収穫量が減り続けると、将来チョコレートがとんでもない高級品になってしまう可能性もあるんです」という飯田さんに、「え、それは大変! 毎日チョコを食べる私にとって、『ガーナ』が気軽に買えなくなるのは大問題です」と大田垣さんも不安そう。

「ロッテは生産地をサポートする責任があると考えて、ガーナでの貧困や児童労働、森林破壊などの社会問題にも継続的に取り組んでいます。チョコレートを食べる時に、その奥にあるカカオの生産地についても気にかけて、私たちの活動をちょっと応援してもらえたら嬉しいです」(飯田さん)

「チョコを食べる幸せが持続するためには、多くの人の力が必要と再確認しました。サステナブルなプロジェクトに期待しているのでぜひ続報もお願いします!」(大田垣さん)

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提供/株式会社ロッテ


画・取材  大田垣晴子
text : Ayaka Sagasaki