〇企画趣旨
DXの急速な進歩により、仕事の場所や時間に柔軟性が生まれ、労働者の意識は多様化しています。また、ビジネスのグローバル化、職場環境や産業構造の変化は、労働組合を取り巻く環境や存在意義に大きな影響をもたらしています。いわゆるVUCA<不確実性(Volatility)、不安定性(Uncertainty)、複雑性(Complexity)、曖昧性(Ambiguity)>の時代に、労働者が安心して働くことができ生活していくために、労働組合に期待される役割はとても大きくなっています。
しかしながら、労働組合の交渉力の低下、労働組合組織率、単組や職場における労働組合への求心力、労働組合の団体としての社会的役割、発言力、影響力において課題があり、関心を持たない、参加しない労働者も増えてきており、労働組合の存在意義をあらためて考え、理解と共感を促していくことが求められています。
本カンファレンスでは、「労働組合のあるべき姿」について「労働組合の“理解・共感・参加”を高めるコミュニケーション・デザイン、DXへの期待と課題」をテーマに、労働組合の存在意義、労働組合が抱える課題を見つめなおし、より意義あるものにしていくためのデジタル活用などの事例を皆様と考察できればと存じます。
≪開催概要≫
日 時 2024年11月27日(水) 14:00~16:00
会 場 会場対面および、オンラインLIVE配信のハイブリッド開催
会場参加:文藝春秋本社ホール(千代田区紀尾井町3-23)
オンライン参加:Zoomウェビナー
参加対象 労働組合 執行部、組合員の皆様など
定 員 150名
参加費用 無料(事前登録制)
主 催 文藝春秋
協 賛 株式会社ヤプリ
〇来場特典
会場へご来場のお客様へは文藝春秋オリジナルクオカード(1,000円分)をプレゼント
〇申込特典
2週間のアーカイブ視聴をいただけます。
≪プログラム≫
14:00~14:40 基調講演
「労働組合の存在価値」
~ 労働組合の未来を創る、コミュニケーション・デザインの新標準 ~
法政大学キャリアデザイン学部
教授
梅崎 修氏
専攻は労働経済学、人的資源管理論、労働史。大阪大学大学院経済学研究科博士課程修了(経済学博士)。日本キャリアデザイン学会副会長、日本労務学会副会長。20年以上、数々の人材マネジメントとキャリア形成の調査・研究を行う。主な著作としては、単著『日本のキャリア形成と労使関係』(第45回労働関係図書優秀賞、慶應義塾大学出版会、2021年)、『仕事マンガ!─52作品から学ぶキャリアデザイン』(ナカニシヤ出版、2011年)、共著『「仕事映画」に学ぶキャリアデザイン』(有斐閣、2020年)などがある。また、連載対談として「人事のアカデミア」(Works)がある。
14:40~15:20 スペシャルトークセッション
野村證券従業員組合の目指す姿
~アプリを起点としたコミュニケーションシフト~
野村證券従業員組合
執行委員長
岩田 祐朋氏
2016年新卒として野村證券株式会社に入社。首都圏支店配属となり、中小企業や富裕層を中心に、総合金融サービスを提供。在任期間の実績、複数回の社長表彰受賞等が評価され、2019年よりトレーニーとしてサンフランシスコに派遣。帰国後は、アジアに展開する日本のベンチャー企業にて、エンタープライズの営業戦略を策定。2020年からは、カバレッジサイドで投資銀行業務に従事し、2022年より従業員組合の専従者として従事、2024年より現職。
株式会社ヤプリ
取締役執行役員COO
山本 崇博氏
2019年ヤプリ入社。現在、取締役執行役員兼セールス・マーケ統括本部を管掌。これまで、外資系広告代理店、ゲーム会社を経て、前職のアイ・エム・ジェイでは、執行役員として、マーケティングコンサルティング部門を牽引。製造、通信、放送、流通、教育、金融など多業種にわたるクライアントを支援。
15:20~16:00 特別講演
「労働組合の現状と課題」
~ 労働組合はもはや不要なのか ~
立教大学経済学部
教授
首藤 若菜氏
1973年東京都生まれ。日本女子大大学院人間生活学研究科博士課程単位取得退学。博士(学術)。山形大人文学部助教授、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス労使関係学部客員研究員、日本女子大家政学部准教授などを経て、現在は立教大経済学部教授。専攻は労使関係論、女性労働論。
主な著書は『統合される男女の職場』(勁草書房・2003年、社会政策学会奨励賞、沖永賞受賞)、『グローバル化のなかの労使関係――自動車産業の国際的再編への戦略』(ミネルヴァ書房・17年、労働関係図書優秀賞、社会政策学会奨励賞受賞)、『物流危機は終わらない――暮らしを支える労働のゆくえ』(岩波新書、18年)、『雇用か賃金か 日本の選択』(筑摩選書、2022年)など。