枚方東整形外科病院は1983年の開院以来、整形外科を中心に、リハビリテーション科、消化器内科、内科など身近なケガや病気に結びつく診療を心がけ、地域の人たちに寄り添ってきた。今年1月には「高井病院」から「枚方東整形外科病院」へと病院名を変更。地域に根差し市民の健康を守る事と専門性をアピールする事に注力する。同院の特長や今後の展望などについて、高井亮輔理事長に話を聞いた。

理事長 高井 亮輔(たかい・りょうすけ)
2017年、神戸大学医学部卒業。19年、大阪医科薬科大学整形外科を経て21年4月より現職。

人との繋がりや相手への思いやりを大切にし、患者の望みを叶える

 高井亮輔医師は2021年4月、創立者である父・高井澄男氏(現たかいクリニック院長)の後を継いで理事長に就任。「父は人との繋がりをとても大切にしていました。患者さんには『何かあったらすぐ診るよ』と常にフランクに接し、相手のことを思いやり、スタッフにも優しかった」と振り返る。小さい頃からそうした父親の背中を見て育ち「自分も父のように地域の人たちの健康を支えたい」と整形外科医を志した。

 同院の特長は2つある。19時半までの夜診受付と、整形外科医が24時間365日常駐していることだ。

 部活や仕事の帰りでも受診でき、週末や夜間にケガをしたり病状が悪化したりしても早急に専門的な治療ができる体制を整えている。

 近隣にはスポーツに注力する学校もある。高井理事長自身も学生時代、バスケットボールの選手だった。「一刻も早く復帰したいとの気持ちに応えられるよう工夫するなど、患者さんの望みを叶えられるよう寄り添いたい」と高井理事長は微笑む。「おかげで活躍できた」と喜ぶ患者は少なくないという。先代から続く、人との繋がりや相手への思いやりを大切に、との信条をしっかり受け継ぎ、真摯に日々の診療を行っている。

「患者さんやスタッフはじめ当院に関わる全ての人たちを大切にし、心のこもった医療サービスを提供したい」と高井亮輔理事長は話す。
「患者さんやスタッフはじめ当院に関わる全ての人たちを大切にし、心のこもった医療サービスを提供したい」と高井亮輔理事長は話す。

人工関節手術支援ロボットと前方アプローチ法を併用し、早期回復をめざす

 同院の強みは、手、肩、肘、股関節、膝、足、脊椎などほぼ全ての整形外科領域をカバーし、常勤、非常勤の整形外科医が診療を行っていること。骨折などの治療やリハビリはもちろん、高齢化に伴い増加傾向にある膝や股関節の痛みに対する治療にも積極的に取り組んでいる。

 股関節の軟骨がすり減り、痛みが起こる変形性股関節症については人工関節に置き換える人工股関節置換術を実施。「通常は後方からのアプローチが主流ですが、当院では全国的にもまだあまり行われていない前方アプローチによる手術を行っています。この方法だと筋肉や靭帯など股関節周りの組織を切ることなく温存できるため、早期の回復、復帰が期待できます」(高井理事長)

 2024年4月には手術支援ロボット「Mako(メイコー)」を北河内地域で初めて導入。Makoと前方アプローチを併用することで、より的確で有効性の高い治療が可能になった。

「問診のときは間のとり方や相槌に工夫し、患者さんの何気ない言葉にも気を付けるなど話しやすい雰囲気づくりを常に心がけています。患者さんの目標はどこにあるのか、人生のプランを具体的にお聞きし、最善の治療法をご提案するようにしています」

 今後は骨粗鬆症マネージャーなど、スタッフの整形外科に関する資格取得をより後押しし、骨折予防にも力を入れていくという。

「我々が提供できる医療サービスの選択肢が多ければ多いほど患者さんの満足度は高まります。これからもスタッフ一同、力を合わせて地域の皆さんの健康を守ってまいります」と高井理事長は力強く語った。

INFORMATION

開院以来「地域の患者さんの生活に密着した病院」として親しまれてきた。どこで何をしている病院なのかがはっきりと伝わるよう、病院名を改称した。
開院以来「地域の患者さんの生活に密着した病院」として親しまれてきた。どこで何をしている病院なのかがはっきりと伝わるよう、病院名を改称した。

枚方東整形外科病院
Hirakata East Orthopedic Hospital
大阪府枚方市津田西町1-37-8
TEL 072-858-7272
https://sankokai.or.jp/hirakatahigashi/

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