◇開催趣旨

建設業における「2024年問題」と「2025年問題」は、いずれも業界の持続可能性を揺るがす重大な課題として対策が急務となっています。働き方改革関連法により、2024年4月に猶予期限を迎えた建設業界へも「労働時間の上限規制」が適用され、原則残業は月45時間かつ年360時間の上限が罰則付きで開始されました。

加えて団塊世代の引退により熟練労働者の大幅な減少が予測されるいわゆる「2025年問題」も重なり、深刻な人手不足、担い手の高齢化が足かせとなっている建設業界では、働き方改革の推進やデジタル技術を活用した省人化、省力化、機械化など、労働環境の改善、生産性向上への取り組みが不可欠な状況です。

殊、バックオフィス業務の効率化に目を向けると、建設プロジェクトでは、スケジュール管理、タスク管理、契約書管理、帳票管理といった社内外におけるコミュニケーションなど、日々多くの情報がやり取りされる中、デジタルツールの導入により、これらの情報を効率的に管理し、リアルタイムで共有することが可能になるなどの成果が出ています。

また、設計図面、仕様書、契約書などの大量のドキュメントが発生するため、ペーパーレス化を推進することで、情報の共有、検索、バージョン管理などを効率化し、現場や関係者間でのドキュメントへのアクセスを容易にするなど、2024年問題、2025年問題克服に向け業務効率化、標準化への取り組みに期待が高まっています。

更には、BIM/CIMを活用した設計・施工管理の効率化、AIによる施工計画の最適化や進捗管理の省力化、働きやすい職場環境の整備、若手人材や外国人技能実習生の育成、魅力づくりなど様々なチャレンジが業界の垣根を越えて行われています。

本カンファレンスでは、「2025年問題克服の鍵 - 担い手が輝く現場、人材が育つ建設DXの必然」をテーマに、建設現場で実際に行われている取組事例、課題克服のためのチャレンジ、留意すべき点、働き方改革の成果の共有などの考察を通じ、目指すべき建設業界の未来について展望をできればと存じます。

〇開催概要

日  時 130日(木) 14:00~17:00(16:20~17:00は交流会)
会  場 ストリングスホテル名古屋(名古屋市中村区平池町4-60-7)
参加対象 建設業の経営者、経営幹部、情報システム部門、DX推進部門、
     総務・管理部門、経営企画部門などの部門長、およびご担当者
定  員 100名
参加費用 無料(事前登録制)
主  催 文藝春秋
協  賛 株式会社インフォマート

申し込み

〇来場特典
文藝春秋オリジナルクオカード(1000円分)、講演テキストなどご用意しております。

◆プログラム

〇オープニング(14:00~14:05)

株式会社インフォマート
Platform事業推進部 部長 執行役員
小野 史裕氏


〇基調講演(14:05~14:50)
「建設業の将来構想」
~ 担い手が輝く現場、人材が育つ建設DXの必然とCCSUの活用 ~

芝浦工業大学
建築学部建築学科 教授
蟹澤 宏剛氏

専門分野:建築生産システム、構工法計画(主に木造建築)
1995年千葉大学大学院自然科学研究科博士課程修了 博士(工学)。ものつくり大学建設技能工芸学科専任講師、関東学院大学工学部建築学科非常勤講師(建築構法)、芝浦工業大学工学部建築工学科助教授、同准教授を経て、2009年より現職。
その他、国土交通省建築BIM推進会議委員、建設業の一人親方問題に関する検討会座長、専門工事企業の施工能力の見える化等に関する検討会座長、厚生労働省労働政策審議会 職業安定分科会 建設労働専門委員会 委員などを務める。
著書に『日本の近代・現代を支えた建築 -建築技術 100 選』(日本建築センター)、『建築生産 ものづくりから見た建築の仕組み』(彰国社)など多数。


〇課題解決講演(14:50~15:10)
生産性向上のための『建設業バックオフィスDX』課題と対策2025
建設業に特化した業務効率化を実現する「BtoBプラットフォームTRADE」のご紹介

株式会社インフォマート
Platform事業推進部 TRADE推進部
上杉 遥奈氏


〇休憩(15:10~15:20)


〇ゲスト講演①(15:20~15:50)
「令和6年6月7日成立の改正建設業法が、建設DXを促進させる!」

匠総合法律事務所
東京事務所 パートナー 代表社員弁護士
秋野 卓生氏

弁護士法人匠総合法律事務所代表社員弁護士として、住宅・建築・土木・設計・不動産に関する紛争処理に多く関与している。2017年度 慶應義塾大学法科大学院教員(担当科目:法曹倫理)。2018年度より慶應義塾大学法学部教員に就任(担当科目:法学演習(民法))。管理建築士講習テキストの建築士法・その他関係法令に関する科目等の執筆をするなど、多くの執筆・著書がある。2023年2月に「建設業法と電子契約の実務ポイント」(新日本法規出版)を発刊。


〇ゲスト講演②(15:50~16:20)
「地場ゼネコンの建設 DX 運用、担い手確保、建設現場改革の取り組み」
~ 創る・造る・作る、太啓建設が描く建設業の将来 ~

太啓建設株式会社
総務部広報企画課 課長
春山 茂樹氏

1997年に名城大学理工学部土木工学科を卒業。同年より建設コンサルタントにて土木構造物の設計および積算業務に従事。2009年からは太啓建設株式会社に勤務し、技術管理部では、総合評価技術提案の作成業務やコンクリート三次元解析業務、赤外線を用いた外壁診断調査業務に携わる。その後、ICT推進部において、i-Constructionの推進および建設DX推進業務を担当。現在は総務部広報企画課にて、担い手確保や建設業のイメージアップ活動に注力。
2018年より、コンクリート湿潤保温養生シート「潤王(うるおう)」の商品開発を手掛け、特許取得(特許第7090865号および特許第7089652号)やNETIS登録(CB-180004-VE)。( https://uru-ou.com/ )
また、社外活動として、名城大学土木会副会長、一般社団法人東海コンクリート診断士会理事を務めるほか、一般社団法人JAIRA(日本赤外線劣化診断技術普及協会)でステップ2を取得。さらに、整理収納アドバイザー講師としても活動。


〇懇親会(16:20~17:00)
参加者様、講演者様との交流の機会としてご活用ください。
お飲み物、軽食をご用意しております。


〇CPDSについて
本カンファレンスは「CPDS」認定学習となります。申請を希望されるお客様はお申込時にチェックをお願いします。受講証明書は開催日当日、会場にてお渡します。
承認ユニット数「3」(形態コード101-1 2ユニット、101-2 1ユニット)