成人男性の3人に1人が悩むともいえる薄毛。AGA(男性型脱毛症)という言葉を耳にしたことがある方も決して少なくないだろう。かつて薄毛の解決法といえば増毛や育毛剤があげられたが、2000年代に入ると医療として髪を生やす治療法もすこしずつ確立され、2010年頃からは専門クリニックが増えたことでAGA医療も身近なものとなった。さらにコロナ禍以降は政府のオンライン診療解禁に伴い、薄毛治療でもオンライン診療が可能に。21世紀以降、薄毛に悩む人にとっては本当に時代が変わったといえよう。
そして、この夏、AGA医療における新たな一歩ともいえる画期的な「薄毛検査技術」が登場した。AGA治療に新時代到来とも囁かれる検査が、薄毛治療にどのような新たな扉を開けるのか? その詳細を取材した。
日本人男性の約3割がAGA!
「人間の頭髪は平均で10万本くらいと言われていて、それぞれの髪は2~7年おきに生え変わります。日に100本程度の髪が寿命を終え、新たに同じだけの髪が発毛するので、毛髪の総量は維持されます」
人間の髪についてレクチャーしてくれるのは、業界随一のAGA治療実績をもつ銀座総合美容クリニック(銀クリ)の正木健太郎院長だ。
「その毛髪の生え変わりサイクルを乱すのが悪玉男性ホルモン。髪の生え変わりのサイクルを早めることで抜け毛を増やし、髪の毛をつくりだす力を弱めることで髪を産毛化させ、最終的には毛髪を生やせなくしてしまう。それがAGA(男性型脱毛症)という病気です。日本人男性の場合、20代後半から30代にかけて症状が顕著になり、徐々に進行していきます。ですから早期発見、早期治療が大切なんです」
日本皮膚科学会の診療ガイドラインでは、日本人男性の約3割がAGAだとされている。
「薄毛の診察」はあるが、「薄毛の検査」はなかった!?
この数字を見ると、急に心配になる人も多いはず。しかし現在では、AGAは「治療できる病気」となっている。
「悪玉男性ホルモンの働きを抑える治療薬や、毛母細胞を活性化させ発毛をうながす治療薬があります。ただ、最適な治療のために必要な症状確認の診察が疎かになっているケースが医療の現場でも非常に多く、こと“AGAの検査”となると方法自体がほぼ無かったに等しいんです」
と正木院長は語る。
銀クリでは、初診の際、問診・視診・触診の「3診」を徹底してきた。それを総合して治療方針を決めるわけだ。ただし、これは対面だからできること。いま増えているオンライン診療では、簡単な問診だけで薬を処方するケースがほとんどだ。それでは「診察」とは言い難い。
「マイクロスコープを使うなど、きちんと症状を診るというのが銀クリのポリシーでしたが、やはり検査の技術開発がおくれていたんです。AGA治療の医療機関で“検査”といっても、それは治療薬の服用にあたっての体調面のリスクを確認するために肝機能や腎機能をチェックする血液検査で、AGAそのものの検査ではないんです」
「診察」はあるが、「検査」はない。それがAGA 治療の実情だった。
カラダの不調を感じて病院に行ったとしよう。医師はあなたの症状を聞いて、聴診器をあてる。「うん、大丈夫そうですね。薬を処方しますから、それでしばらく様子をみてください」。
えっ、それだけ? 何も検査しないの? 急に不安になるあなた。そんな経験はないだろうか。これまでのAGA治療はそれが現状だった。
銀クリが導入した“ミクロレベルの検査”
しかし今回、銀クリは画期的な検査法を導入した。それが8月から本格稼働している新しいAGA検査技術「スキャビジョン」だ。
2波長の紫外線を用いて患者の頭皮頭髪を同時に600枚3D撮影し、そのデータをAI分析することで症状を数値化。毛根単位でのミクロレベルの頭皮頭髪分析が、目視検査では絶対に確認できないわずかな変化までとらえることができるというから、例えるなら“毛髪にとってのCTスキャン”みたいなものと言えよう。
スキャビジョン検査には、銀クリが特許技術として持つ毛量比較技術が心臓部に組み合わされており、そのことで初めてAGAの検査として治療に反映が可能だという。患者一人ひとりの症状をあわせた治療計画の策定、つまりオーダーメイドの治療が可能になるのだ。
「AGAは薬さえ飲めば治るという情報が広まっていますが、それは明らかにミスリードです。人それぞれ症状が異なるのに、同じ薬を一律に処方するというやり方は決して適切とは言えません。当院ではAGA治療薬を院内調剤しており、抜け毛の進行を抑える薬剤や発毛を促す薬剤をただ処方するだけではなく、様々な有効成分やその作用をブーストさせる成分などをオーダーメイドで調剤することができますから、300を超える処方薬と治療術のバリエーションがあるんです」
まずきちんと検査し、その方にあった最適な治療を
スキャビジョン検査が導入されたことで、銀クリでは頭髪の解析データをもとに患者一人ひとりに合わせた治療計画と経過確認がより可能になった。つまり300を超える処方薬と治療法のバリエーションの中から、最適なものを選ぶことできるのだ。
AGAの場合、症状ごとのデータや治療のノウハウはそれぞれの医療機関で個別に蓄積されている。銀クリではこれまでに185万人のAGA患者を対面診療をベースに治療してきた。そこで培われたAGA治療に関する知見は業界随一だ。豊富なメニューが用意されているのも無理はない。
A定食とB定食しかない食堂と、豊富なメニューの中から自分の好きな料理を自由に選べるレストラン、あなたならどちらを選ぶ……。
例えるなら、AGAの症状は高血圧の症状と違って自分で測定器を使って測ることができない。不安を感じているのであれば、まず銀クリに行こう。症状を可視化・数値化してくれるスキャビジョン検査は、まちがいなく安心につながる。そしてより確実な治療を約束してくれるのだ。
INFORMATION
銀座総合美容クリニック
公式サイト:https://www.gincli.jp/
(東京院)東京都港区新橋1-9-5 KDX新橋駅前ビル 4~5階
(大阪院)大阪市北区曽根崎新地1-4-20 桜橋IMビル15階
※診療時間(完全予約制)
月・火・木・金・土 11:00~20:00
日・祝 11:00~19:00
休診日:水曜日
料金:初月1000円、2カ月目以降は、AGA治療内服薬2000円~1万9250円(※保険外の自由診療)
相談・予約は東京・大阪共通のフリーダイヤル(0120・972・335)か、公式サイトから


