インプラント専門医が警鐘「歯科医師は頭（知識）と腕（技術）の二刀流が必要」……身体に優しく「噛める喜び」を取り戻す「設計治療®」とは

ガイディッドサージェリーにより的確な位置にインプラントを埋入

　アイデンタルクリニックは山田博司院長が1997年に神田医院を開院して以来、インプラントに特化した専門医院として累計3万8千本以上のインプラント埋入実績がある（2025年10月末現在、神田医院、新宿医院、横浜医院の合計）。この豊富な経験が、リスクを低減する「設計治療®」（商標登録）の確実性を裏付けている。

「設計治療®」とは、インプラント手術をより低リスクで的確に行うための治療法のこと。「たとえば家を建てるときは、まず設計図面を描き、その通りに柱を立てていきます。それが当たり前だと思うのですが、インプラント業界をみると、設計図面を描かずに、歯科医師の経験と勘で柱を立てる（＝インプラントを埋入する）やり方をされていることもあるのです。そのことに違和感を持ち、適切な治療法を広めたいとの思いから『設計治療®』を提唱。商標を取得したのは、日本のインプラント治療の現状に警鐘を鳴らそうという意味をこめています」と山田院長は振り返る。

「設計治療®」の基本となるのは「ガイディッドサージェリー」だ。コンピュータシミュレーション技術を用いて、歯科専用CTと口腔内スキャナで撮影した三次元データを合成し、患者ごとに異なる骨の幅、厚み、窪み、傾きや神経、血管の状態を把握しながら、インプラントを埋入する最善の位置を決めていく。

「最大のメリットは患者さん一人ひとりの口腔内の状態に応じて、的確な位置にインプラントを埋入できること。医師の経験や勘に頼ったフリーハンドの手術では、理想的な場所に精密に埋入することは難しいと思います」と山田院長はいう。（以下同）

　もし埋入位置が適切でないとどうなるのか。「大量に出血したり、神経に触れて麻痺が残ったり、あるいはインプラント周囲炎などを起こしたりといったこともありえます。最悪の場合はインプラントが抜けてしまう事態にもなりかねません。『設計治療®』はこうしたリスクをできる限り低減した治療法です。埋入位置が決定している『設計治療®』では、一般的なインプラント手術のように歯肉を大きく切開する必要がないため、出血や腫れ、痛みが少なく、手術時間も短くて済みます。『設計治療®』で施術したインプラントは美しく長持ちし、口腔内、ひいては全身の健康維持にも繋がります」

フルマウスインプラント（オールオン4）は450症例以上の実績

　フルマウスインプラント（オールオン4）に関しては、開院以来450症例以上の実績（25年10月末現在）がある。これは傾斜をつけて4本のインプラントを埋め込み、仮歯を装着。わずか1日で噛む機能と審美性を回復できる画期的な治療だ。手術はコンピュータガイドシステムが使えず、医師の技術、経験が結果を左右するが、他院で骨移植を勧められたり、骨が薄くて断られたりした人なども来院する。「歯科医師は頭（知識）と腕（技術）の二刀流が求められる職業です。そんな歯科医師は、私の経験上では10人中1人いるぐらいですが、当院では、その資質を備えた歯科医師が治療にあたっています。また、患者さんにより良い治療ができるよう医師同士で切磋琢磨し、常に知識や技術をアップデートしているからこそ、フルマウスインプラントにおいても高品質な治療を提供できていると自負しています。インプラントは高額なので価格で選びがちですが、歯科医師の資質が一番大事だと思います」

　術中は患者の不安や痛みを和らげるため、全身麻酔症例の経験豊富な麻酔医が常駐。「セデーション（静脈内鎮静法）」という麻酔法により、うたたね感覚で手術に臨むことができる。

　術中は生体モニタリングで患者の身体を見守る。特に何らかの全身疾患を合併している患者の場合、精神的な緊張から心臓や脳などに負担がかかる可能性もある。そのため血圧、心電図、酸素飽和度モニターなどを完備し、専門の機器が患者の状態を常に監視。問診の際に合併症を引き起こすおそれがあると思われる場合は、事前に総合病院などと連携体制をとり、手術にあたっている。「人命に関わるような致命的な合併症などは非常に稀ですが、リスク低減のため、生体モニタリングは歯科治療に欠かせません」

患者とのコミュニケーションを大切にし、不安や悩みに寄り添う

「設計治療®」では、歯の治療だけでなく、患者とのコミュニケーションを大切にし、心に寄り添うことに重点を置いているのも同院の特徴だ。術前のカウンセリングではベテランの歯科衛生士が患者の話をじっくりと聞く。「歯がボロボロになってしまった患者さんの話をよくお聞きすると、実はセルフ・ネグレクト（自己放任）に陥り『歯なんて何年間もずっと磨く気になれなかった』と打ち明けてくださった方もいました。歯の治療と同時に、その方が抱えておられる不安や悩みに寄り添うことが治療効果を最大限にすると考えており、一人ひとり時間をかけて向き合えるよう心がけています」

　また、治療して終わりではなく、歯を長持ちさせるためには術後のセルフケアや定期的なアフターフォローも肝要だ。同院では治療後も定期的にアフターケアのため来院する患者がほとんど。「患者さんとの信頼関係が築かれているからこそだと思います」と山田院長はほほえむ。

　同院では、全医院に歯科用CTが備えられており、インプラント治療を考えている人に対し、治療の有無に関わらず、CT撮影と診断を無料で提供している。無料カウンセリング時に治療にかかる全費用の見積もりを明示。明朗会計なのも嬉しい。ちなみにインプラント治療は自由診療だが、医療費控除を活用すれば税控除を受けることも可能だ。

　同院の理念は「Wonderful smile for everyone!（みんなに最高の笑顔を）」。この実現のため、専門のオペレーターによる受付、カウンセリング、オペ、補綴、メンテナンスやアフターフォローに至るまで、担当ドクターやスタッフらがチーム一丸となって患者をサポートする「WSEシステム」を整備。安心して満足のいく治療を受けることができる。

「目の前にいる患者さんにできるだけ幸せになってほしいとの思いで日々診療を行っています。これからも一人でも多く噛める喜びと笑顔を取り戻してもらえるよう、スタッフ一同、誠心誠意努めてまいります」と山田院長は熱く語った。