1937年(昭和12年)の創業以来、「甲状腺を病む方々のために」を理念に掲げ、3代にわたり甲状腺疾患に特化した診療を続けてきた伊藤病院。全国から訪れる患者は年間30万人以上と、稀少疾患も含めた膨大な診療実績を有する。その専門性を地域に広げる形で、名古屋甲状腺診療所・さっぽろ甲状腺診療所を開設。生活圏で高度な診療を受けられる体制が整う。

伊藤病院 院長
医療法人社団 甲仁会 理事長
伊藤 公一
いとう・こういち/北里大学医学部卒業。東京女子医科大学内分泌外科学教室、東京大学医科学研究所、シカゴ大学内分泌外科留学を経て、1998年に伊藤病院3代目院長に就任。
世界有数を誇る「分子標的薬治療」の実績
当院は長年の経験と実績を背景に、外来から手術、薬物療法まで幅広く対応しています。とりわけ甲状腺がんに対しては、新しい治療の選択肢である分子標的薬が保険収載されたことを受け世界有数の実績を積み重ねており、国内外から患者さんがいらっしゃいます。また近年、甲状腺ホルモンや関連する抗体(TSH)の異常が不妊や流産の一因となることが明らかになり、当院を含む名古屋甲状腺診療所・さっぽろ甲状腺診療所の3施設すべてで婦人科や不妊治療を行うクリニックと連携しています。
3施設に共通するのは「診察前検査」の実施。診察前に血液検査や腫瘍の有無を確認する超音波検査を行うことで、患者さんはその日のうちに治療方針を確認でき、安心感と効率性の高い医療を受けられます。
名古屋と札幌でも地域に根差した甲状腺治療を
「名古屋甲状腺診療所」は2004年6月に開設。地域に根差した専門医療の拠点づくりに努めてきました。現在は大江秀美院長をはじめ女性医師も多く在籍し、患者さんが相談しやすい雰囲気です。放射線検査・治療設備を備え、バセドウ病に対するアイソトープ治療や、甲状腺癌手術後のアブレーションも実施可能。アブレーションは手術で摘出しきれない甲状腺細胞を放射線で破壊し、その後の血液検査で再発の兆候を把握できるようにする重要な治療です。手術が必要となる患者さんには、藤田医科大学病院などと連携して対応しています。
2017年11月に札幌市に開設された「さっぽろ甲状腺診療所」は、外来診療に特化しています。放射線検査・治療設備は持たないものの、札幌医科大学と緊密に連携し、手術やアイソトープ治療が必要な場合は診療連携施設へ紹介して実施。血液検査や超音波検査は即日結果を説明でき、甲状腺がん診断に不可欠な細胞診も行っています。大規模病院との役割分担を明確にしつつ、日常診療で高い専門性を発揮していることが強みです。
名古屋・さっぽろ両診療所には入院設備はありませんが、伊藤病院の創業理念と同院が長年培ってきた専門性を共有し、「遠くの専門病院」ではなく「身近な拠点」として機能しています。地域から高度な医療をお届けできるのも、長年支えてくださった皆様のおかげです。心から感謝申し上げるとともに、これからも信頼にこたえ続けてまいります。
INFORMATION
名古屋甲状腺診療所
〒460-0011
愛知県名古屋市中区大須4-14-59
TEL 052-252-7305
https://www.kojin-kai.jp/nagoya/
さっぽろ甲状腺診療所
〒060-0042
北海道札幌市中央区大通西15-1-10
ITOメディカルビル札幌5F
TEL 011-688-6440
https://www.kojin-kai.jp/sapporo/

伊藤病院
〒150-8308
東京都渋谷区神宮前4-3-6
TEL 03-3402-7411
https://www.ito-hospital.jp/
