シュワっとした喉越しに、クリーミーな泡、そして唯一無二の味と香り……お店でしか飲めないと思っていた本格的なクラフト生ビールを、自宅や好きな場所で、しかもサーバーから、気軽に楽しめるサービスがあるのを知っているだろうか。
その名も「ビールの縁側」。日本全国のブルワリー(醸造所)と出会える、国内最大級のクラフトビール専門ポータルサイトだ。購入したビールはブルワリーから直送されるため、“作りたて”の品質をそのまま味わえる。しかも、定期購入やサブスクリプションではなく、飲みたいときに飲みたいビールを選んで購入できる“買い切り”型のサービスだが、独自の樽型サーバー「飲ん樽」によって、自分で注ぐという“体験”まで楽しめるという。
今回は、そんな「ビールの縁側」を文春オンライン編集部が実際に体験。1月某日に行なわれた、年に一度の懇親会での様子を徹底レポートする。
乾杯! “ブルワリー直送”ビールのお味は…?
当日、会場に用意されたのは3種類のクラフトビール。いわて蔵ビールの「イングリッシュIPA」、HAKUBA CRAFTの「Awayuki -Weizen-」、そして結城麦酒の「GIGIMARUブラック」という、見た目も味わいも異なる個性豊かなラインナップだ。
それぞれ岩手県、長野県、茨城県と別々の地方に根ざした醸造所の生ビールだが、「ビールの縁側」のポンプセットを使えば、これらを一度に、まるでお店のような感覚で手軽に楽しむことができる。

懇親会がスタートすると、編集部員たちはさっそくビールサーバーの前に集まってきた。 セッティングは驚くほど簡単。あらかじめ冷やしておいた「飲ん樽」にポンプとノズルを取り付け、数回押して圧をかける。あとはレバーを倒せば、きめ細やかな泡とともにビールがグラスに注がれるのだ。

まずサーバーに列ができたのは、王道のクラフトビール「イングリッシュIPA」。モルトの旨味と味を特徴とする、伝統的なイギリスのインディアペールエールだ。「泡のキメがお店のように細かく、クリーミー」と太鼓判を押したのは、40代男性のA。
「コクもあってすごく好みの味です。こんなに本格的なクラフトビールをお店に行かずとも楽しめるなんて……。ブルワリーさんから直接送ってもらえているというのも安心感がありますし、自分でサーバーから“生”を入れるというひと手間も、特別感があって良いですね」

薄い小麦色が印象的な「Awayuki -Weizen-」は、特に女性陣からの人気を集めた。小麦を50%以上使ったドイツの伝統的なビール・ヴァイツェンを、長野県・白馬で採水できる硬度ゼロの“超軟水”を使用して醸造。その苦味の少ない軽い飲み口に、普段はあまりビールを飲まないという20代女性・Tも驚きを隠せない。
「クラフトビールはちょっとクセがあるイメージがあって普段はそこまで飲まないのですが、これはとてもさわやかで飲後感も軽くて、良い意味でクラフトビールのイメージが変わりました。いくらでも飲めてしまいそうです」

「クセになる味わい」と中盤からリピーターが絶えなかった「GIGIMARUブラック」は、高級チョコレートのようとも言われるスタウトだ。これには大のビール党だというI編集長もご満悦。
「夏はバニラアイスを浮かべたり、冬は熱燗にしたりといった楽しみ方もあるようなので、試してみたいですね。ビールをサーバーで楽しめるサービスは他にもありますが、定期購入やサブスク形式のものが多いので、飲みたいときに飲みたい銘柄を選んで買えるのは嬉しいです」
ブルワリーの品質をそのまま味わうための“特許技術”とは
3種類ともに、その味わいには絶賛の嵐。「ビールの縁側」が開始された当初からプロジェクトに携わる平田洋介さんは「美味しさを長く保つために、樽にも工夫をしているんです」と語る。
「ビールの最大の敵は酸素です。ビールは酸素に触れるとすぐに酸化が始まり、風味が落ちて酸っぱい匂いになってしまいます。注ぐときにいかに酸素に触れさせないかが重要なんです。
そこで『ビールの縁側』の樽型サーバー『飲ん樽』では、国際的な特許技術に基づいた、特殊構造の内袋式パッケージを採用しました。内袋の外から圧をかける構造なので、ビールを酸素に触れさせずに注ぐことができ、同時にビールの命である炭酸ガスも逃がさないようになっています」
この技術のおかげで、開封後も冷蔵庫で圧をかけてから保存すれば、風味の劣化も大幅に遅らせられるのだという。晩酌で少しずつ楽しむ、といった使い方も可能だ。

さらに編集部員からは、コミュニケーションツールとしての価値を指摘する声も多く上がった。
「サーバーを操作するときにコミュニケーションが生まれるので、人と話すきっかけになりそうです。誰がいちばん上手かとか、誰のは泡が多いとか、みんなで盛り上がれるのもいい」(30代男性・S)
また、「サイズ感や値段もお手頃。BBQやホームパーティなど、みんなで集まる場面によさそう」(50代男性・T)、「花見など野外でもめちゃくちゃ活躍しそうです」(40代女性・N)など、様々なシーンで活用したいという意見も。確かに、誰かが上手に注げば拍手が起こり、泡だらけになっても笑いが生まれる。サーバーがあるだけで自然と会話の輪が広がっていく様子が、懇親会の場でも数多く見られた。

結果、会の終盤にはサーバーが3つともほぼ空っぽになるほどの大盛況ぶり。樽の写真を撮ったり、同送されてきたブルワリーのパンフレットを眺めたりと、プライベートでの“活用”に興味を示す編集部員もいた。
取り扱い銘柄は常時150種類※…全国のブルワリーが協力する“理由”
2021年にサービスを開始したという「ビールの縁側」。そもそも、なぜこのようなサービスが生まれたのだろうか。平田さんは、その背景をこう語る。
「普段からクラフトビールが大好きで、もっと多くの人に美味しさを知ってもらうためにできることはないかと、全国のブルワリーさんを訪ねてヒアリングを重ねたんです。すると、皆さんこだわりを持って美味しいビールを作っているのに、人手不足や規模の小ささから、マーケティングや消費者に届けるプロセスに苦労しているという課題が見えてきました」
特に、地方の1人や2人で運営しているブルワリーの中には、せっかく美味しいのになかなか消費者に手に取ってもらう機会がない、という状況は少なくなかった。一方で、ユーザーからも「もっと色々なクラフトビールに出会いたい」という声があったという。
「『いろんなおいしいビールを飲んでみたいけれど、探す機会がない』と。ならば、その両者を繋ぐプラットフォームを作れたら、ブルワリーさんをサポートできるし、ユーザーの探す手助けもできる。そう考えてスタートしたのが『ビールの縁側』です」
その思いは、ブルワリーにも届いている。現在では120社以上のブルワリーと連携し、常時150種類前後※の銘柄を取り扱うまでに拡大。地域の特色を生かした限定ビールも多く、Aさんは「ふるさと納税のように、好きなビールを通じて地域を応援してほしい」と夢を語る。
※時期によって変動があります。
「遠くてなかなか行けない地域のビールを取り寄せていただくのはもちろん、旅行先で飲んでおいしかったビールを『家でもまた飲みたい』という時に利用していただくのも素敵ですね」
今春には、ユーザーからの「もっと気軽に楽しみたい」「色々な種類を飲み比べたい」という声に応え、新たに2Lサイズの「飲ん樽」も登場する予定だという。ペット素材でより扱いやすくなった新サイズは、少人数での集まりや日々の晩酌にもぴったりだ。
お店でしか味わえなかった“一杯目”の感動を、いつでもどこでも。クラフトビールとの新しい付き合い方を提案してくれる「ビールの縁側」を活用すれば、特別な日も、何気ない日常も、一杯がもっと豊かに彩ってくれるに違いない。
