富士山と日の丸があしらわれた表紙に「検定済 合格」の“検定印”。「国史教科書」と書名が大書された中学日本史教科書が、12万部の大ベストセラーとなっている。仕掛け人は、作家で明治天皇の玄孫としても知られる竹田恒泰氏(49)だ。

「発売から5カ月ほど経ちますが、紀伊國屋書店新宿本店の話題書コーナーに平積みされています。売上も好調。アマゾンでは品薄状態が続いており、定価2000円の同書が8000円近くで転売されるような状況です」(文芸出版社社員)

 

 出版元は、竹田氏の経営する令和書籍。学校教育で用いられる教科書は、通常、何人もの編集委員や執筆者の合作だが、「国史教科書」はもっぱら竹田氏の執筆によるという。書店や取次の利益を差し引いても、1億数千万円が懐に転がり込んだ計算になる。

 一体なぜ、こんなに羨ましいことになっているのか。

「文科省の検定に通ったことが大きいでしょうね」

 ヒットの秘訣を語るのは竹田氏本人である。

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source : 週刊文春 2024年11月21日号