「『許せない』という声が一番大きかったと感じています」
10月27日深夜、衆院選初当選に際し、そう勝因を語った立憲民主党の柳沢剛氏(61)。だが今、彼自身に対し同じ声が向けられていて……。
宮城3区で現職を破った“元アナウンサー議員”
政治部記者の解説。
「今回の衆院選で、自民党にとって特に逆風が強かったのが東北地方。中でも議席を多く減らしたのが宮城県で、小選挙区が5つある中、4つで立憲民主党が勝利を収めました」
そのうちの1つ、宮城3区で自民の前職・西村明宏元環境相を破ったのが立憲新人の柳沢氏だ。一体どのような人物なのか。
「群馬県出身で駒澤大学に進学。1987年、フジテレビ系列の仙台放送にアナウンサーとして入社して以降、制作部での勤務を経てアナウンス部長や広報部長を歴任しました。アナウンサー時代は『めざましテレビ』のリポーターをしていたこともある」(地元記者)
2023年8月に退社して以降は、政界への道を模索していたようだ。
「今年1月に行われた名取市議会議員選挙では、自民党から出馬する意欲を見せており、昨夏、宮城3区の自民議員である西村氏にメールで相談をしていた。結局、市議選の話は頓挫したようですが、いつの間にか立憲候補として衆院選に出馬していて驚きました」(西村事務所関係者)
出馬にあたり、本人は周囲にこう嘯いていたという。
「自民党がやっていることが正しい。だけど今、自民党から出るのはないよね」
後輩アナが実名告発
かくして立憲から当選を果たした柳沢氏。ところが――。
「私は柳沢氏から深刻なパワハラを受けていました。柳沢氏が国会議員として適格とは一切思えません」
小誌の取材にこう訴えるのは、元仙台放送アナウンサーの稲垣龍太郎氏(36)だ。2011年に入社した当時、柳沢氏はアナウンス部長。だが、入社直後から、直属の上司のものとは思えない言葉を次々と浴びせられるようになった。稲垣氏が話す。
「ホームページ用の顔写真撮影の際、立ち会いに来た柳沢氏が広報局の人など他の局員がいる前で私に対して『俺が採用したわけじゃないから』『俺は面倒見ないよ』と大声で言ったのです。柳沢氏は、主に人事部に推されて採用された私に不満を持っていたのでしょう」
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source : 週刊文春 電子版オリジナル