開口一番、記者に繰り返したのは、「どうせロクなことではない」というフレーズだった。衆院選の惨敗以来、少数与党として厳しい舵取りを強いられている石破首相。果たして、自身を取り巻く様々な問題にどう答えたのか――。
▶︎なぜ赤澤大臣の部屋を官邸に?
▶︎睡眠薬を飲んでいる?
▶︎維新と国民を天秤に?
▶︎美声秘書官からの進言は?
あのねっとりとした独特の声色には、疲労感と焦燥感が滲んでいた。
「どうせロクな話ではあるまい。あなた方が書くなら、どうせロクなことではない」
――いやいや。
「そうじゃない! そんなことばっかりじゃない」
12月21日夜、着信音に気づいた小誌記者が電話に出ると、相手は早口でそうボヤき始めた。約15分前の着信履歴を見て折り返しの連絡をくれたのは、石破茂首相(67)である。
少数与党として、厳しい国会運営を余儀なくされている石破政権。国民民主党との亀裂も指摘され、2025年2月末を目指す本予算の成立が見通せない異例の状況が続く。この難局をどう乗り越えるつもりなのか。質問をぶつけると、「それはね……」と例の調子で滔々と語り出したのだった。
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source : 週刊文春 2025年1月2日・9日号