「何においても一度決めたら、絶対に諦めない人でした」
かみしめるように語るのは、静岡県の鈴木康友知事(67)だ。脳裏に浮かぶのは、昨年12月25日に悪性リンパ腫で亡くなったスズキの鈴木修相談役(享年94)である。
鈴木知事は鈴木修氏とは20年来の付き合いがあった。
「最初の選挙の時から公私に渡って大変お世話になった。自分にとっては本当に親父みたいな存在です」
そう偲ぶ鈴木知事に、修氏との思い出を聞いた。
「3回断ったんです。ですが…」
「思い出と言ってもたくさんありすぎて……。でもやっぱり忘れられないのは、2007年に初めて浜松市長選に出たときのことですね」
鈴木知事は大学卒業後、松下政経塾を経て、静岡8区から出馬し00年から衆議院議員を2期務めたが、05年の小泉郵政選挙で落選。一方で当時、浜松市長には、もともと修氏の支持を受けていた元静岡8区衆院議員の北脇保之氏が就いていた。
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source : 週刊文春 電子版オリジナル