「他の政権が4年間で成し遂げた以上のことを達成した」

 

 就任からわずか5日後の1月25日、ネバダ州での集会でそう誇らしげに語ってみせたドナルド・トランプ米大統領。目下、公約実現に向けて乱発しているのが、「大統領令」だ。米国経済への影響は必至だが、日本企業への波及もまた避けられない。遂に幕を開けた“トランプ相場”で勝者となる企業とは――。

 トランプ氏が大統領の座に返り咲いて1週間。この間、日本経済界はその一挙手一投足を注視してきた。

「就任直後、日本への追加関税が発動されなかったことに安堵する空気が漂いました。予断を許さないものの交渉次第では関税を回避できる可能性が残されたかたち。今後は日本政府の防衛費負担増による産業界への予算縮小を懸念する向きがあります」(経済部記者)

 そうした中で耳目を集めているのが、次々と打ち出される大統領令である。

大統領令を乱れ撃ち

「トランプ氏は、就任初日の1月20日に『パリ協定』からの再離脱や出生地主義の定義変更など、25本以上の大統領令に署名。その内容は内政や外交、経済など幅広い分野に及んでいる。中でも移民の排斥や国際協定からの離脱が新政権の方向性を明確に示しています」(国際部記者)

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source : 週刊文春 2025年2月6日号