「小さな子どもを遺して死ねません」(20代女性)。高額療養費の上限引き上げにがん患者たちが悲痛な声を上げている。一体、いつ誰が改悪を決めたのか。他に削れる社会保障費は見当たらないのか。内実に迫っていくと――。
■厚労省委員が告白「月8万→14万」を決めた僅か4回の会議
■利権温存 医師会から加藤財務相3540万、福岡厚労相1760万
〈急性骨髄性白血病患者です。退院して月2回の通院を現在も続けています。これ以上医療費が高額になると治療を諦める患者が増えるのは確実です。私たちを殺さないで〉(30代女性)
〈治療をやめなければなりません。死ねと言われてるのと同じ〉(50代男性)
これらは、全国がん患者団体連合会(全がん連)が実施したアンケートに寄せられた声だ。今年1月17日からの3日間で3000人以上の患者や家族などから回答が集まったという。そこに並ぶのは切迫した言葉の数々。がん患者たちが反対しているのは、石破政権が2025年度予算案で打ち出した「高額療養費」の負担上限引き上げである。
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source : 週刊文春 2025年2月13日号