尹錫悦韓国大統領の弾劾裁判が、モメにモメている。2月25日に憲法裁判所で、大統領本人出席による弁論を終えたが、その内容が物議を醸しているのだ。
尹大統領は謝罪こそしたものの、支持者に向けて「(職務の)空白期間を作ったこと」に関してのみ。また、戒厳令の動機は発布時と同じく「極左が北朝鮮のスパイや工作員と繋がり、韓国政治に影響を与えている」と繰り返した。
内乱罪の疑いに対しては「国民に野党の行いを訴えることが目的。兵士は2時間で撤収し、武器を持っていなかった」と完全否定している。
さらに「左派と右派の対立をなだめる対国民メッセージもなかった」(現地紙法曹担当記者)。
実際、国内は弾劾賛成と反対の真っ二つに割れている。3月1日は抗日運動の記念日だったが、ソウル市内の中心地に両陣営で計14万人(警察推計)が、集まって弾劾に関するデモが行われている。

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source : 週刊文春 2025年3月13日号