「仕事を辞めて清々しいはずなのに、何となく不安でやる気が出ない……」
60歳前後の人が、GW後のこの時期に陥りがちなうつうつとした状態は、“定年後五月病”と呼ばれるという。識者にその対処法を聞いた。
うつ病に詳しい久留米大学の内村直尚学長(精神医学)が解説する。
「五月病は一般的に、慌ただしい4月を乗り越えた後に精神的に不安定になったり、不眠などに陥ることを指します。しかし、これは現役世代だけに現れる症状ではありません。退職を機に仕事という目標や生きがいを失い、人間関係も変わることで、人は不安定になる。こうした状態は、『適応障害』の一種です。ちょうどGWの前後になる人が多いため、“定年後五月病”とも呼ばれます」

仕事に限らず子供が独立するなどの変化も要因となる。
「手塩にかけて育てた子供が4月の大学進学を機に親元を離れたり、結婚で家を出ていったりすることによっても引き起こされます。親としての役割を失い、孤独感や寂しさを感じてしまうのです」(横浜労災病院勤労者メンタルヘルスセンター長の山本晴義医師)
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source : 週刊文春 2025年5月15日号