沢尻エリカ、伊勢谷友介、田中聖……毎年のようにドラッグ使用が原因で大物芸能人が第一線を退いている。なぜ芸能界と違法薬物の距離はかくも近いのか。長年、薬物取材を手がけてきた「週刊文春」エース記者が紐解く芸能界の薬物汚染の実態。異色の新連載がスタート。
第1回は売人X氏の告白。昨年11月に逮捕されるまで500日以上にわたり、彼が取引していたのはオリンパスの元社長、シュテファン・カウフマン氏(57)だった。
5月8日午前、東京拘置所の上層階にある面会室のドアが静かに開き、幾分細身になった売人X氏が小さなマイクの前に身を屈めた。
「なぜ時価総額2兆円規模の大企業のトップがあんな馬鹿なことをしたのか。“man”は口癖のようにこんなことを言っていました。『私たちは同じ船に乗っている。もし一人でもこの船を降りたらこの船は沈む。私を信じるんだ』って。俺は最初から“man”に騙されていたんですよね」
青山霊園を舞台に、530日間に及んだ薬物取引
X氏が“man”と呼ぶ人物は、オリンパス元社長のシュテファン・カウフマン氏。現在、X氏は東京拘置所の単独室で自らが犯した罪と向き合い、時折ラジオから流れてくるダンスミュージックに身を委ねる。
「拘置所内でそんな音楽を聴いているなんて異様ですよね」
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source : 週刊文春 電子版オリジナル