結婚により秋篠宮家が創立されてから35年を迎える。この35年の間、次男としての分限を頑なに守って来た秋篠宮に、運命を変える3度の転機が。長年親交のあるジャーナリストが綴る、人間・秋篠宮の苦悩と葛藤。
秋篠宮ご夫妻が6月29日、結婚35周年の「珊瑚婚式」を迎える。
2019年5月1日、「令和」の幕開けに伴い、秋篠宮さまは次の天皇を意味する「皇嗣」となった。昨年に成年皇族となった長男で筑波大学1年生の悠仁さまは皇位継承順位第二位。次世代の皇室を担う唯一の皇位継承者だ。2人の皇位継承者を擁するご一家として、秋篠宮家の重要度は高まっている。

一方、長女・小室眞子さんの結婚問題を機に、一部の国民からの批判や反発がいまだ続いている。
私は秋篠宮さまが結婚した翌年に初めてお会いし、以来、約34年にわたって個人的な交際を続けてきた。光と影が交差する秋篠宮家の長い道のりには、3回の“転機”があったと感じている。その時々の秋篠宮さまの言葉や関係者の証言もふまえながら、秋篠宮家の足跡を紐解いていきたい。
秋篠宮ご夫妻の歩みは、1990年6月29日に結婚し、秋篠宮家を創立したことに始まる。秋篠宮さまは24歳、紀子さまは23歳で、5歳年長の兄、天皇陛下よりも約3年、早い結婚だった。翌年に長女の小室眞子さん、94年には次女の佳子さまが誕生した。
当時の皇室は男子の誕生から遠ざかっていた。秋篠宮さま以降に生まれたのは妹の黒田清子さん、三笠宮家の彬子さまと瑶子さま、高円宮家の承子さま、千家典子さん、守谷絢子さん。そして前述したように、秋篠宮家の2人、さらに2001年には天皇家の長女・愛子さまと、実に9人も連続して女子が生まれていた。皇室典範では皇位継承が男子に限定されているうえ、皇族の養子縁組も禁じられている。次世代への皇位継承が危ぶまれ、小泉純一郎首相(当時)は女性・女系天皇を容認する皇室典範改正に乗り出そうとした。
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source : 週刊文春 2025年7月3日号






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