仏面、菩薩面、瞋怒面、大笑面……十一面観音のように俳優も、脳科学者も、私たちもさまざまな仮面、さまざまなパーソナリティを自分のものにして生きている。ときに、着けている仮面に違和感を覚えることも……。
二階堂 最近、自分が着けるペルソナが変わってきたような気がします。
中野 この連載が始まるきっかけとなったのが、子どもの頃から求められる自分を演じるためにいくつものペルソナを着け替えているというふみさんからの相談でしたね。
誰もがそれと似たようなことをやってはいるのですが、子どもの頃に既に演じ分けている自覚があったと聞き、やはり二階堂ふみはただ者ではないと(笑)。

二階堂 「俳優に適している」と励ましていただきましたね。実は今日、ペルソナを裏側から見るという初めての体験をしました。撮影で本郷の宝生能楽堂をお訪ねしたんです。
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source : 週刊文春WOMAN 2025夏号
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