【前回までのあらすじ】人を襲ったクマの駆除は二日目に。マチアヤばあ勇吾新田熊野も合流するが、そこに「ゆるハンター」名義で狩猟の配信をしている近藤小見山が現れる。逃げた小見山を追って山に入ったマチと勇吾は、山に置いた生肉を回収していた小見山に追いつくが、なんとそこにクマが――。だが、発砲の環境が整わず、クマはそのまま笹藪に消えた。

 

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 マチと勇吾が二人でクマを探し始めてから約一時間。

 基本的には、スマホのアプリで自分の位置を確認し、笹や藪をこいでクマの痕跡を探す。ただ、さっき実際にクマを目撃した以上どこに潜んでいるかも分からず、常に集中を強いられる状態だ。

 マチは腕時計を見た。あと五分で午後二時になる。意を決して、前を歩く勇吾に声をかけた。

「三石さん。どこかで休憩して、お昼にしませんか。さっきから何も口に入れてないでしょう」

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source : 週刊文春 2025年7月17日号