白い手袋でマイクを握る手に力を込め、額に汗を浮かべながら、ハリのある声で聴衆に支持を訴える。

 

 7月11日午後3時過ぎ。北海道北見市のホームセンターの駐車場前には、「これが最後の戦い」と意気込む自民党・鈴木宗男氏(77)の姿があった。

 政治部記者が語る。

「2010年に収賄罪等での実刑判決が確定して公民権停止となりましたが、19年の参院選で日本維新の会から出馬して当選し、国政に復帰しました。しかし23年10月、党に無断でロシアを訪問したことで離党。改選となる今年の去就が注目されましたが、6月に森山裕幹事長が保証人となる形で、23年ぶりの自民復党を果たしました」

 全国比例での立候補とあって、全国津々浦々を駆け回る。

「北は北海道、南は有人最南端の波照間島まで訪れており、移動距離は公示日から1週間で9669キロに及んだ。盟友で歌手の松山千春による応援演説や、代名詞である選挙カーの“箱乗り”も健在です」(同前)

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source : 週刊文春 2025年7月24日号