ICEバービー――それがDHS（国土安全保障省）長官クリスティ・ノーム（53歳）のニックネームだ。

　ノーム長官はICE（移民関税執行局）をはじめ、DHS傘下のさまざまな機関の制服をとっかえひっかえしてメディアに登場するからだ。アリゾナではICEの非正規移民狩りに防弾チョッキに突撃銃で同行し、アラスカでは沿岸警備隊の制服を着てボートで海を走り、テキサスでは国境警備隊の制服で馬に乗って国境を視察し……。

　そんなハードでタフな現場なのに、ノームはいつも長さ1センチくらいのつけまつげにエクステつけてゴージャスにブロウしたヘア、ヒアルロン酸の入れすぎでアレン様みたいになった唇で、夜のお仕事の女性みたい。非正規移民をエルサルバドルの地獄のような監獄に収容した時は、5万ドルのロレックスの成金趣味丸出しの腕時計を見せびらかして顰蹙を買った。

　ノームはかつて下院議員だった頃はショートカットに薄化粧の精悍なルックスだったが、トランプ支持者としてサウス・ダコタ州知事になってから化粧が急激に濃くなり、整形を繰り返してまったく違う顔になってしまった。彼女だけでなく、トランプの周辺にいる女性たちはみんなエロく変わってしまう。ノームがトランプの好みに自分を合わせたのは、2024年の選挙で彼の副大統領候補に選ばれることを目指していたから。