今季一軍初登板となった7月13日の楽天戦で6回を無失点に抑え、プロ初勝利をあげたソフトバンク・前田悠伍投手(19)。12球団で最も選手層が厚いと言われるホークスで、早くも次代のエース候補として期待が高まっている。

 大阪桐蔭高では2年生でセンバツ優勝に貢献し、夏の甲子園でも8強入りした実力の持ち主。23年のドラフトで1位指名を受けたが、「ホークスでは近年、ドラ1の育成がうまく行っていない。その分、前田へかかる期待は大きい」(球団OB)という。

「ホークスの先発投手は遠征の際、同行するかどうかは自分で決めることができる。しかし前田の場合、小久保裕紀監督の強い意向で、楽天戦での登板に先立つ8日からの大阪遠征に帯同しました。ベンチで試合を見て勉強させようとしているのでしょう。それだけ、チームとしても前田を次期エースとして育てるべく必死なのです」(同前)

 そんな期待の星を、往年のエースと重ねて見る向きも多いという。

二軍では37イニング2/3連続無失点を記録

「昨年引退した和田毅氏(44、現・球団統括本部付アドバイザー)にそっくりだと評判です。前田も和田氏と同じ左腕。加えて、制球力抜群なところやポーカーフェイスがうまいところも似ている。チーム内では早速『アイツは和田2世だな』と目されています」(同前)

 その和田氏も14日に出演した配信番組で、前田の初勝利について言及。無死一、二塁のピンチを切り抜けた前田の投球について「高卒2年目とは思えない。落ち着きが凄い」と大絶賛した。

 さらに、前田が「高卒2年目とは思えない」のは、マウンド上の振る舞いだけではないようで……。

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source : 週刊文春 2025年7月31日号