39年前に福井市で起きた中3女子殺害事件。7月18日、発生翌年に逮捕され殺人罪で服役した前川彰司さん（60）に、名古屋高裁金沢支部が無罪判決を言い渡した。検察は上告を断念するとみられている。

　そんな中、警察関係者の間で話題に上るのが、「あのエリート本部長が、前川さんに謝罪するかどうか」。渦中の人物とは――。

「この春、女性として初めて福井県警本部長に就任した増田美希子氏（48）です。東京大学教養学部を卒業後、2000年に警察庁に入庁。警察庁外事課理事官や警視庁公安部参事官を歴任したキャリア官僚で、華々しい経歴と宝塚女優のような風貌から、就任時にはメディアに大きく取り上げられた」（警察庁担当記者）

　警察関係者が続ける。

「歴代長官の覚えもめでたく、現・警視総監の迫田裕治氏にも非常にかわいがられている。将来的には女性初の警視庁公安部長や警察庁警備局長などに据えるべく大事に育成してきた」

　過去、冤罪が明らかになった重大事件では都道府県警幹部による冤罪被害者への謝罪が慣例化している。

「袴田事件では静岡県警本部長が、足利事件でも栃木県警本部長が深々と頭を下げて謝罪。6月には、大川原化工機事件で逮捕された社長らに警視庁の鎌田徹郎副総監が謝罪したが、被害者の名前を言い間違える大失態をおかし、大きな批判を浴びました」（前出・記者）