22泊23日の超長期合宿が大きな話題を呼んでいる進学塾「ena」。8月20日に「週刊文春 電子版」が配信した第1弾の記事では講師・受付スタッフの大量退職が起きていたことを報じた。その後も、記者のもとには現役講師からの証言が続々と寄せられている。今回の記事ではenaが抱える“最大のタブー”に迫る。

 ここに1枚の資料がある。都立高校合格発表日の今年3月3日にena内で共有されたものだ。タイトルには「2025年度入試 【日比谷高校・一般】受験番号リスト」とあり、受験者氏名・在籍校舎・受験番号などの情報が並び、合否欄に鉛筆で〇✕が記されている。〇をカウントした合格者数は「内生」(受験期にenaに在籍登録のある生徒のこと。本稿では「現役生」「塾生」と記す)で38名中26名となっている。

右側の合格者数の欄に、内生合格者が38名中26名と記されている

 ところが、だ。

「翌日、本部から届いた報告メールでは日比谷の合格者が26名から71名と、劇的に増えていたのです」(現役講師)

 果たしてenaの合格実績を謳ったチラシには、日比谷高校合格者数は71名で、大手の早稲田アカデミー生の合格者数91名に次ぐNo.2だったと発表されていた。一晩で26名から71名に激増した裏には一体何があったのか。

enaの合格実績を謳ったチラシ

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source : 週刊文春 電子版オリジナル