秘書給与詐取の捜査対象者を取り違えるという前代未聞の誤報を生んだ読売新聞。かつてはナベツネという“絶対的主筆”のもとで発行部数1000万部を誇ったメディアの雄に、今、一体何が起きているのか。総力取材で迫った。
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8月27日、朝5時半。その国会議員は秘書からの連絡で目を覚ました。送られた画像を見ると、自らの顔写真付きの記事が読売新聞朝刊の一面トップを飾っていた。
〈公設秘書給与 不正受給か〉
池下卓議員(50)――つまり自分が、秘書給与を不正に受給し、東京地検特捜部から捜査を受けているという内容の、いわゆる“特ダネ”だった。
確かに前日の夕方、読売新聞の記者から電話があり、元秘書の勤務実態や、捜査関係者からの事情聴取の有無を聞かれていた。「事実無根」と否定したはずなのに、記事では自分の顔写真がまるで容疑者のように掲載されている。
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source : 週刊文春 2025年9月11日号
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