反省です。

　去年、アインシュタイン稲田直樹がインスタのDMを使って女性に性的な写真を送るように要求したという疑惑が生じ、これが暴露系配信者によって拡散された。稲田本人は「不正ログインされた形跡がありました」と語り、関与を否定していたのだが。

　私は正直、8割くらいは彼自身がやったんだろうと思ってました。このたび、住所・職業不詳の32歳男性が不正アクセス禁止法違反容疑で再逮捕され、彼の潔白が証明されました。申し訳ございませんでした。

　去年末、この連載の特別編で私はこの件に言及し、完全にアウトと断定はしないものの、「不正ログインできたら、まずはパスワードを変えて永遠に乗っ取るよね」「『不正ログインでした』で意外と乗り切れることがわかった」「本当に不正ログインかもしれないけどね！」と、嫌味な書き方で彼を疑う記述をしました。「不正ログイン」を疑惑のワードみたいに扱ってごめんなさい。不正ログインは、ありました。

　一応言っておくけど、私は暴露系配信者を信じたわけじゃない。この件では専門家（ホワイトハッカー）が、「（不正ログインがあったら）稲田さんのスマホにSMSで通知が来るはず」「ログインできた場合、すぐにパスワードやメールアドレスなどを変更し、元のアカウントの持ち主を追い出すはず」と言い、「何事もなく同アカウントを利用できていることを考えると、あまり現実的ではない」と説明していたうえ、彼自身も元々DMを使ってファンと交流していたことを公表していたのである。あまりに条件が揃いすぎていた。……なんて書くと言い訳じみるか。ごめんなさい。

　乗っ取り犯は名前や生年月日などからパスワードを推測するという原始的な手段でログインしたらしい。おそらく不正ログインのSMS通知だってあったのだろうが、稲田本人はよく分かっていなかったのだろう。素人っぽい犯人と、IT分野に詳しくなさすぎる被害者という、専門家も想定外の存在によって起きた事件だったんだな。

　くしくもいま、広陵高校野球部で集団暴行疑惑が取り沙汰され、これもネット上で加害者とされる人が晒されて炎上している。