匿名・流動型犯罪グループ、通称トクリュウが社会の新たな脅威だ。ニセ警察、フェイク画像と手口は千変万化、いまや狙われるのは高齢者だけではない。どう身を守るべきか。専門家たちが解説する7つのルールでいざ撃退!

 

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「トクリュウ対策の成否が我が国の治安に大きな影響を与えるといっても過言ではない。今が正念場だ」

 10月1日。楠芳伸警察庁長官は、同庁の「トクリュウ情報分析室」の発足式でこう言葉に力を込めた。

 匿名化した首謀者がSNSで集めた実行犯を流動的に離合集散させ、あらゆる犯罪を繰り返す「匿名・流動型犯罪グループ」、通称トクリュウ。その存在は警察組織を再編成させるほどの脅威と化している。

「警察庁の情報分析室は司令塔。捜査の中心を担う警視庁には『トクリュウ対策本部』が新設され、全国の警察から出向した捜査員約100名による専従捜査班『T3(トクリュウターゲット取り締まりチーム)』が設けられた。T3は来年度、さらに100人増員されます」(警察庁担当記者)

トクリュウ情報分析室が警察庁に発足

 警察の発表によると、トクリュウが深く関わる特殊詐欺、SNS型投資・ロマンス詐欺の被害総額は、2024年、過去最悪となる約2000億円にも達した。

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source : 週刊文春 2025年10月16日号