史上初の女性首相に就任して約2カ月。日中対立が激化、維新との溝も生まれ、官邸幹部の「核保有」発言も飛び出した。首相の資質が問われる事態が相次ぐ今、彼女を知る44人への取材で、その来歴を浮き彫りにする。
▶「核を持つべき」核軍縮担当補佐官を斬れない奈良びいき
▶元秘書は見た「創価学会嫌い」「後援会は軽くてパーがいい」
▶「独特の鼻声で」松下政経塾先輩が明かす“ジジ殺し”術
▶「警察官のお母さんに挨拶しました」元カレの告白
▶ “深夜まで働き朝5時に電話”秘書は「自分の人生はない」
バブルがまだ弾ける前のことだ。都心から羽田空港へと向かう1台の送迎車。20代の女性が、鼻にかかったような声を発する。
「政治家になるには、どういうことをしたらいいの」
後部座席に深く腰を沈めるのは、松下政経塾の創設者・松下幸之助の直弟子で、後にPHP総合研究所社長となる江口克彦である。
女性は江口にしなだれかかるほど身を寄せ、矢継ぎ早に質問を繰り出す。
「誰か知っている政治家はいないですか」
「松下幸之助は何を政経塾で教えようとしていたの」
彼女こそ、後に日本初の女性総理となる高市早苗(64)、その人である。

◇
「私は核を持つべきだと思います。最後に頼れるのは自分たちしかいないから」
この発言が高市政権幹部の口から飛び出したのは、12月18日のこと。
〈官邸幹部「日本は核保有すべき」〉
完オフ(内容そのものを一切報じない)ではなく、オフレコ(発言者はぼかした上で内容を報じることができる)取材であったため、発言者は匿名の「安全保障担当の官邸幹部」等とした上で各社が報じた。これには野党だけでなく、自民党の前防衛相・中谷元も「しかるべき対応を」と、更迭を促す事態に発展した。
「対立が続く中国からも批判されたが、日本維新の会や国民民主が『オフレコ破りが悪い』との論調にすり替え、首相も幹部更迭に動いていない」(政治部記者)
では、この発言の主は一体誰なのか。名前と職掌を明らかにしなければ、問題の検証はできまい。
初月300円でこの続きが読めます。
年額&3年プランは割引キャンペーン中!
有料会員になると、
全ての記事が読み放題
キャンペーン終了まで
-
月額プラン
1カ月更新
2,200円/月
初回登録は初月300円
-
年額プラン
1年更新(2年目からは22,000円)
およそ833円/月
1月6日(火)10:00までにお申し込みの方限定
オススメ!期間限定
-
3年プラン
3年更新(4年目からは59,400円)
およそ1,383円/月
1月6日(火)10:00までにお申し込みの方限定
オススメ!期間限定
既に有料会員の方はログインして続きを読む
※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。
source : 週刊文春 2026年1月1日・8日号






お気に入り記事