通常国会冒頭で解散し、2月に投開票へ――。その報道は瞬く間に広がった。だが、党内への根回しも不十分で、解散すれば年度内の予算成立も困難。批判が渦巻くなか、なぜ首相は動いたのか。背景には最側近の疑惑があった。

 

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「彼は、できない理由を考えるのではなく……」

 憲政史上最も長く首相の座に就いていた男が“彼”を評した言葉は、突如爆発音によって遮られた。

 側で誇らしげに耳を傾けていた“彼”は、思わず身をかがめる。

 少し間をおき、もう1発。

「危ない!」

 何が起きたのかも分からぬまま、“彼”は誘導に従って避難する。

 ふと振り返ると、つい数秒前までお立ち台の上でマイクを握っていたはずの男が、目を見開いたまま仰向けに倒れている。首付近から血が流れていた。

「総理! 総理!」

 だが、懸命の呼びかけに、反応が返ってくることはなかった。

 2022年7月8日午前11時31分。奈良市、大和西大寺駅前。安倍晋三元首相は凶弾に(たお)れた。参院選の応援演説中だった。

 応援を受けていた“彼”の名は、佐藤啓(46)。現在、憲政史上初の女性宰相である高市早苗内閣の官房副長官として辣腕を振るう人物だ。この時は参院議員として二期目への挑戦中だった。しかし、ちょうどこの事件当日、彼は元々別の集会に招かれていて――。

 
高市氏は12日、安倍氏(上)の慰霊碑に献花

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source : 週刊文春 2026年1月22日号