創業間もない頃の話である。メインの銀行の社内キャンペーンに、私と役員の日高裕介が個人的に協力させられたことがあった。メインバンクとはいえ、当時はまだ銀行借入も出来なくて、支払いや振り込み用の口座を使っていただけの関係だった。

 事情はよく分からないけど彼らにはノルマがあったようで、電話越しに高圧的な口ぶりで「定期預金口座を作りに青山支店に来てくれ」と言われた。なんで起業したてでくそ忙しいのに、こちら側が出向かないといけないのか。そもそも私も日高も個人で定期預金する余裕など全くない。その人は、サイバーエージェントの最初の担当者だったけど、当時は法人としても口座には数百万円の日常決済用の残高しかなかったから、客だと思われてなかったのだろう。

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source : 週刊文春 2026年1月29日号