日銀が利上げ見送りを決めた4月28日の金融政策決定会合で、利上げ見送りに審議委員の3人が反対した。反対3票は黒田東彦総裁時代にマイナス金利政策を決定した時(反対4票)以来だが、とりわけ話題をさらったのが、中川順子審議委員(60)の存在だ。

「中川氏は、金融緩和的な政策を支持するハト派に近い中立派と見られていただけに、利上げに与する反・執行部票を投じたことに驚かされました。6月29日に任期満了を迎えますが、このタイミングであえて現行の0.75%程度から1.0%程度への利上げを求めたのは、これ以上の円安や物価高を避けるべきだという彼女なりの強いメッセージでしょう。4月30日に政府・日銀が3〜5兆円規模の市場介入に踏み切った背景には、“中川氏の乱”も影響していたと目されます」(銀行幹部)

まもなく5年の任期を終える中川氏

 植田和男総裁は会見で「深刻に受け止めないといけない」と語り、6月以降の会合で利上げの可否を適切に判断すると強調した。

「政策委員会による物価予測などをまとめた展望レポートでも、中東危機で景気が下振れするとしても『物価上昇率が大きく上振れていくリスクが顕在化し、それがその後の経済に悪影響を及ぼすことがないよう、十分に留意する必要がある』などと明記されました」(前出・銀行幹部)

 今回、反対票を投じた中川氏とはどういう人物なのか。

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source : 週刊文春 2026年5月21日号