「珍しく、その姿が映りましたね」

 自民党関係者が苦笑するのが鈴木俊一幹事長(73)のことだ。鈴木氏は6月4日の党の会合で、衆院議員定数の削減をめぐり、高市早苗首相から比例区のみの削減で意見をまとめるよう指示があったことを明らかにした。

「ニュースの主語はあくまで『首相が』と報じられていた。それが鈴木氏らしい」(前出・関係者)

「与党政治家にとって最高のポストは首相ではなく、幹事長」という言葉が政界にあるほど、幹事長は絶大な権限を持つのだが、鈴木氏は存在感が薄い。幹事長就任後、高市首相が周囲に「史上最低の幹事長だ」と語ったとされるほどだ。

 前出の関係者は「存在感を消しているのは、父親の影響も大きいのでは」。父は元首相の善幸氏。当時、党内抗争の末の解散総選挙のさなかに大平正芳首相が急死し、後継として首相就任。党の裏方として総務会長を長く務めた善幸氏は「和の政治」を掲げ、党内融和に努めた。一方、外交や安保は不得手で、「日米同盟には軍事的意味合いは含まない」との発言で混乱を招き、「暗愚の宰相」と呼ばれた。

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source : 週刊文春 2026年6月18日号