新聞の社説は、日頃は退屈な読み物かもしれない。「Aについては理解できる面もある。しかし……」そんな予定調和の論理展開が多い。違いがあるとしても、政府寄りかどうか、その濃淡くらいだ。
ところが、皇室典範改正法が成立した翌日の7月18日付朝刊は違った。
「首相直轄で対応すべきだ」
読売、朝日、日経、毎日の4紙は改正に明確な反対を表明した。一方、全面的に歓迎したのは産経新聞だけだった。しかも産経は社説を通常の論説面ではなく1面に掲載した。それだけ今回の改正を歴史的成果と位置付けていることがうかがえる。
「皇統を守る成立を歓迎する 静謐な環境で養子縁組実現を」と題した社説は、冒頭からこう書く。
「国の始まりから現代まで途切れることなく続く皇統を、これからもお守りしていく内容だ。成立には極めて大きな歴史的意義がある。高く評価したい」
さらに、旧宮家からの養子縁組についても、「確実に実現していくため、高市早苗政権は全力を尽くしてもらいたい。宮内庁だけに任せず、首相直轄で対応すべきだ」と主張した。

ここには、大きな違和感がある。国会審議で法案説明に立った木原稔官房長官は、養子縁組について「養子と養親双方の自由な意思に基づいて行われる。恣意的要素には当たらない」と繰り返し説明した。
初回登録は初月300円で
すべての記事が読み放題
既に有料会員の方はログインして続きを読む
※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。
source : 週刊文春 電子版オリジナル






お気に入り記事