7月27日に行われた決勝戦で米国を破り、13年越しの連覇を達成した女子ソフトボール。エースの上野由岐子(39)は試合後、「あきらめなければ夢がかなうと、たくさんの方々に伝えられたと思う」と語ったが、彼女にはもう一つの夢があるようで――。

 2008年の北京五輪で、準決勝からの3試合を1人で投げ抜き、「上野の413球」は流行語に。今大会も合計389球を投げる鉄人ぶりを発揮した。

 北京では「自分のために頑張りたい」との思いで投げ続けた上野だが、今回は心境の変化があったという。

「誰かのため、特にもう一人の親のような存在である宇津木麗華監督のために戦った東京五輪でした。上野は『そこが唯一の心の隙になるかもしれない』と話してましたが、そんな隙は全くなかったです」(スポーツライターの田尻耕太郎氏)

 今大会までの13年間は順風満帆ではなかった。中でも14年、上野は選手生命の危機を迎えていた。

「勤続疲労もあり、左膝の軟骨が損傷していた。歩く時も足を引きずり、医者に見せても手術しかないと言われていた。メスを入れたくなかった上野は、引退を本気で考えていたんです」(スポーツ紙記者)

 その窮地を救ったのが、横浜市でトレーニングジム「竹田塾」を経営する竹田和正氏だった。

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source : 週刊文春 2021年8月12日・19日号