今回の担当は、編集部のOデスクです。
S記者が繰り返し語っていた思い
「お前は焦りすぎなんだよ。デカい記事なんだからさ、じっくり腰を据えろ!」
7月下旬の深夜、高田馬場の安居酒屋で、泥酔したS記者から一喝されました。S記者は業界歴25年以上の大ベテラン。私の一回り年上で、新入社員時代から「記者のイロハ」を教わってきました。常日頃から畏敬の念を抱いている(ものの、酒が入ると面倒くさい)大先輩からの説教に、新米デスクの私はすっかり震え上がりました。
S記者の言う「デカい記事」とは、8月6日発売号で掲載した「木原事件」の重要参考人Y氏のインタビュー記事です。木原誠二元官房副長官の妻・X子さんの元夫である安田種雄さん(享年28)が怪死した事件について、重要参考人であるY氏が初めて真相を語るというもの。

私が警察関係者など取材先の相談をしたところ、S記者は「周辺取材で時間を使うのではなく、まずは証言者であるY氏とじっくり信頼関係を築け」という趣旨の発言を、何度も何度も何度も繰り返していました。
ただ、杯を重ねまくったS記者の呂律はまったく回っていません。適当に相槌を打ってさっさと帰ろうとしたところ、長年、S記者が木原事件にかけてきた執念が頭をよぎり、「真剣に聞いた方がいいかも」と思い直しました。
S記者は、2023年7月に「週刊文春」が報じた第一弾記事でX子さんの父親への直撃取材を敢行する一方、その後も種雄さんのご遺族と真摯に向き合うなど精力的に取材を続けてきました。木原事件にかけてきた思いについて、「3年前から、種雄さんのご両親やお姉さんたちに何度も話を聞いてきた。ご遺族の無念を晴らさなければならない」と繰り返し語っていました(これはシラフの時も、です)。
「酒量とビール腹がヤバいことになっている」
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source : 週刊文春
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