共産党の志位和夫委員長(67)のツイートがプチ炎上した。志位氏は11月6日、「『選挙予測』『当確報道』がメディアの仕事か? 有権者に選挙の争点を公平・公正に伝える『選挙報道』こそメディアの仕事ではないか?」とツイート。「いいね」が1万を超える一方で、「負け惜しみツイート」「負け犬の遠吠えで草」と批判を浴びたのだ。
共産は立憲民主党と多くの選挙区で候補者を一本化し、「限定的な閣外からの協力」との表現で共闘に臨んだ。各社の情勢調査では両党の議席増が見込まれたが、ふたを開けてみれば両党揃って議席減。特に比例区の惨敗ぶりは顕著だった。
「小選挙区では一定の共闘効果はあったが、比例区では立憲が23議席も減ってしまった。共産も比例票が440万票から416万票に減って2議席減。トータルではマイナスだった」(政治部記者)
当選した立憲議員の多くは、共産票の恩恵を受けたこともあって共闘にある程度の成果を見いだすが、落選者からは恨み節が聞こえてくる。例えば立憲・岡山2区の津村啓介氏は「投開票の1週間前に地元入りした志位氏と一緒に街宣車に乗った写真が赤旗に掲載され、自民党陣営の攻撃材料に使われた。連合の動きも止まった。あれが痛かった」と周囲に漏らした。
自民党スタッフが「麻生氏のファインプレー」と評するのが、麻生太郎副総裁が立憲と共産の共闘を「立憲共産党」と揶揄したレッテル張り。「麻生氏の“温暖化で北海道の米がうまくなった”には頭を抱えたが、あのフレーズはよかった」(同前)。野党からは“党名をからかうなんて失礼だ”と非難を浴びたが、「あれが有権者に結構響いた」(同前)。
立憲の枝野幸男氏は大敗の責任を取り代表辞任。一方、志位氏は会見で引責辞任について問われ、「責任はない」と全否定。「政治責任を取らなければならないのは間違った政治方針を取った場合だ。野党共闘でも政策でも、方針そのものは正確だったと確信している」と語った。だが共産の当選議員は全員が前職か元職で新人はおらず、全衆院議員の平均年齢は他党が50代の中、62歳と突出して高齢化している。
「政権交代があるとすれば自民が割れる時か、共産党が党名や綱領を変える時だ」(政治学者)と言われるが、志位氏は党創立99年を迎えた今年7月、「名前を変えるのは、国民に顔向けできない誤りを犯したときだ」と党名変更の考えなどないことを強調した。来夏には党創立100周年を迎えるが、同時期の参院選に「共産党」の看板で勝てるのかは見通せない。
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source : 週刊文春 2021年11月18日号