「拝金主義的な人間に成り下がっていました」

“主犯”の男は、法廷でそううなだれるのだった。

 持続化給付金など約1550万円を騙し取ったとして、詐欺罪に問われた元経産省キャリア官僚の桜井真(29)、新井雄太郎(28)両被告。2人の公判が11月4日、東京地裁で行われた。

2人は経産省の同じフロアで勤務していた ©共同通信社

「2人の逮捕は今年6月のこと。自宅などをペーパーカンパニー『新桜商事』の事務所と偽り、家賃支援給付金を中小企業庁に申請し、計約1150万円を詐取していたのです。コロナの影響で減収したとする虚偽の確定申告書を提出し、持続化給付金約400万円を騙し取っていたことも発覚しました」(社会部記者)

 慶応義塾高で同級生だった2人。桜井は慶応大からみずほ銀行勤務を経て18年入省。新井は東大ロースクールで司法試験に合格後、桜井を追うように20年に入省した。10月11日の初公判で指摘されたのは、そんな彼らの主従関係だ。

「キッカケは、桜井が入省後の19年に起こした民事訴訟を巡る一件でした。新井は桜井のために、関係者に“偽証”を持ちかけたのですが、その様子が逆に録音されていた。結局、解決金200万円を支払う状況に追い込まれます。『お前がケツを拭け』と非難され続け、以来、新井は桜井の命令に従うようになった。昨年12月、桜井が『家賃支援給付金を調べておけ』と指示したことで、一連の詐欺が始まります」(同前)

 詐取したカネも主に桜井が使っていた。供述調書などによれば、タワマンの家賃約50万円や、約600万円の高級時計、交際相手への月約150万円の小遣いに充てたりしていたという。

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source : 週刊文春 2021年11月18日号