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「21時に帰ったら激怒」後藤厚労相 仕事中毒に悲鳴

「週刊文春」編集部
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「田村(憲久・前厚生労働相)さんのときはサクサク終わったんだけどなぁ」

 大臣室で長時間のレクを終えた後、ある官僚はため息交じりにこう呟いた。

 お相手は、後藤茂之厚労相(66)。新型コロナウィルスのオミクロン株と最前線で対峙する“重要閣僚”の仕事ぶりとは――。

 先月17日、岸田文雄首相はオミクロン株に効果があると期待される経口薬を確保するため、ファイザー社のアルバート・ブーラ会長と電話会談を行った。しかし、

「他国に先駆け経口薬をいつ、どれくらい、いくらで売ってもらうのか。こうした細部の交渉は後藤大臣率いる厚労省に任されており、今もファイザー社のアジアパシフィック担当とシビアな話し合いが続いているようです」(官邸担当記者)

後藤氏

 “タフネゴシエーター”を期待される後藤氏は、東大法学部を卒業後、1980年に大蔵省入省。父の茂氏は伊藤忠の元専務でファミリーマート社長、会長を歴任した「コンビニ界のドン」として知られる。大蔵省OBが語る。

「中学生の頃はバスケをしていたらしいが、入省時には既に今みたいな小太り体型で、とてもスポーツマンには見えなかった。ゴルフが好きで『ハンデは15』と公言していたけど、腕前はそれほどでも……」

 運動神経よりも歌唱力に定評があったようだ。

「オペラが趣味で、フランク・シナトラの『マイウェイ』をアカペラで歌うのが十八番。声量が一般人とはまるで違いオペラ歌手のようで驚きました」(同前)

 ちなみに、婚姻歴は2度。最初の女性とはいわゆる“成田離婚”だという。

「再婚した今の夫人は長野県諏訪市の光学機器メーカー・チノンの社長令嬢で子どもは3人います」(同前)

 そんな後藤氏、実は大臣就任前からワーカホリックで知られており、

「議員会館の事務所に官僚を呼んでレクさせる際も、普通なら15分程度で終わるところ、後藤さんの場合は余裕で1時間超え。実務能力が高くて仕事は出来るのですが、質問が細かく、とにかく話が長くなる」(政府関係者)

 大臣就任前は自民党税制調査会のメンバーとして税制改正大綱の原案を書く大役も担っていたのだが、

「経済部の記者が帰りがけに話を聞こうと事務所の前で待っていても、深夜になるまで出てこない。待ちくたびれた記者たちが会館の廊下でへたり込んでいる姿をよく見かけました」(議員秘書)

 あまりに熱心な仕事ぶりは大臣になっても変わっておらず、現場の官僚たちからは悲鳴にも似た嘆きの声が上がっているという。

「深夜まで働くなんて当たり前。あるとき、大臣が夜9時に担当職員を呼び出したら、既に帰宅していたことが分かって激怒したこともあったそうです。もとが大蔵官僚だっただけに、長時間労働に慣れきってしまっているんでしょうね」(厚労省関係者)

 後藤氏の事務所に聞くと、

「コロナ対策をしている中で、厚労大臣が午後5時に帰るというわけにもいきません。ただ働き方に関しては、大臣として充分に留意して仕事をしております」

 コロナに対峙しつつ、労働も管轄する大臣として「働き方改革」も求められている。

source : 週刊文春 2022年1月20日号

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