ネタさえあれば、全国津々浦々どこへでも——。「週刊文春」の記者は、今日も取材に駆け回ります。今回、入社2年目N記者がデスクの命を受けて派遣された場所とは？

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　1月30日、小雨の降る沖縄・那覇空港に私はいた。気温は17度。東京の寒さに慣れた身体にこの地の気温と湿度は心地よい。2月1日から始まるプロ野球の春季キャンプ。目下、話題をさらっているのは北海道日本ハムファイターズの監督……いや“ビッグボス”に就任した新庄剛志氏（50）だ。そこで私に下された指示は、「キャンプのビッグボスに密着せよ」。ということで、日ハムのキャンプ地である沖縄にやって来たわけである。

　まん延防止等重点措置実施中とあって那覇空港に観光客の姿はまばら。1階は静寂に包まれていた。だが午後になると人の数が徐々に増え始め、午後4時過ぎ、その空気が一変する。手荷物受取場の扉が開き、ド派手な出で立ちをした“ビッグボス”が姿をあらわしたのだ。

　キャンプイン2日前に沖縄入りした新庄ビッグボス。待ち受けた報道陣は約70人。居合わせた50人程のファンの大歓声を浴びると、満面の笑みを浮かべながら敬礼ポーズで応じた。

　注目を集めたのが、やはりその奇抜な衣装だ。特注したという赤を基調としたロングコートには、いたるところにグローブがあしらわれている。

「使われなくなったグローブ約40個を再利用して作られているのです。裏地には、グローブの写真をプリントした生地が使われていますが、立体的に見えるよう工夫されている。コートだけでなく、ブーツにもグローブを使用する徹底ぶり。道具を大切にするチームにしたいとの願いを込めたと話していました」（スポーツ紙記者）

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