卒業式を終えた早大生たちが赤ら顔で練り歩く夜の東京・高田馬場。酔客が行き交う駅前ロータリーで怒号が響き渡ったのは、日付を跨いだ3月26日未明のことだった。5、6人の警察官を相手に大立ち回りを演じていたのは――。

 関係者が“事件”の顛末を明かす。

「深夜1時半過ぎ、タクシーの乗車を巡り、早大4年の学生と20代の会社員との間でトラブルが発生したのです。つかみ合いの末、交番から警察官が駆けつける事態に。会社員が『イヤホンを壊された』と主張したため戸塚署で双方の事情聴取を行うことになった」

 そんな中、興奮しきった学生の口から飛び出したのは、こんな発言だった。

「俺の親父は総理秘書官だぞ! お前ら、所轄のお巡りは高卒だろ!」

 それから数十分後、同署に駆けつけ深々と頭を垂れたのは、経産省出身の荒井勝喜(まさよし)総理秘書官(54)だった。

荒井秘書官

 荒井氏が岸田文雄首相に秘書官として呼ばれたのは、昨年10月。経産省関係者が証言する。

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source : 週刊文春 2022年4月14日号