衝撃の瞬間、厳戒態勢の送検、安倍元総理の無言の帰宅…カメラが追った“怨嗟の凶弾事件”

「週刊文春」編集部
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 取り押さえられる男の手には手製の銃が。背後から近づき、狙った先には……

写真提供 朝日新聞

 二人の警察官に挟まれ、ゆっくりとした足取りで歩いていく山上徹也容疑者(41)。終始うつむき加減で、表情を変えることはなかった。写真は10日午前9時頃、奈良西警察署から奈良地検に送検される時の1枚である。

送検時は5人の警察官が護衛についた。護送車はスモークガラスで中は見えなかった/撮影 吉田暁史

 山上容疑者が乗り込んだ白のワンボックスカーは、前後2台の車両に挟まれていた。同型の白のワンボックスカーが先導し、後方は、パトカーが護衛するという厳戒態勢がとられ、奈良地検へと向かったのである。

真ん中の車に山上乗車/撮影 石川啓次

「先導車両が用意されるということ自体が珍しい。3台とも、車間距離をギリギリまで詰めて走っていたでしょう。地検に向かう道中で襲われないように、万全を期した策だろうね」(報道関係者)

撮影 石川啓次

 この日、詰めかけた報道陣は100人以上。現場は異様な熱気に包まれていた。署の正門前では、不測の事態に備え、数多くの警察官が周辺警備に目を光らせていた。

「(事件発生時に)警護・警備に関する問題があったことは否定できない」と語る鬼塚友章奈良県警察本部長。“死角”のない警備であれば、悲劇は避けられたのかもしれない。

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source : 週刊文春 2022年7月21日号

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